LINEらのフィンシア(FNSA)がパブリックローンチ、エンドポイント公開によるdapps構築も可能に

フィンシアがパブリックネットワークをローンチしエンドポイント公開

「フィンシア:FINSCHIA(FNSA)」の運営を行うFinschia Foundation(フィンシア財団)が、12月27日に同ブロックチェーンをパブリックローンチし、アプリケーションノードのエンドポイントを公開した。

なおアプリケーションノードのエンドポイントは、ブロックチェーンにアクセスするための接続先である。

「フィンシア」は、LINE独自開発のプライベートチェーンとなる「LINE Blockchain」がリブランディングを行い、名称変更したブロックチェーンだ。現在運営元は、LINEのグループ会社LINE TECH PLUS(ラインテックプラス:LTP)から非営利団体であるフィンシア財団へ移行している。

今回のパブリックローンチにより開発者は、「フィンシア」上で分散型アプリケーション(DApps)の構築などを自由に行えるようになった。

また独自のフルノードを立ち上げてアプリケーションノードと対話することで、トランザクションの実行およびクエリが可能になったという。

またそれだけでなくエンドポイントを利用することで、財団によるアプリケーションノードに直接アクセスして、トランザクションの実行およびクエリを実行することも可能になったとのこと。つまりエンドポイントの公開により、個人でノード立てずとも誰でも簡単にdapps(分散型アプリ)構築出来るようになったいうことだ。

なお現在は「フィンシア」のメインネットポリシーに基づいて、ガバナンスモジュールに関するトランザクションは一般のユーザーからはブロードキャストできず、FGM(フィンシアガバナンスメンバー)によってのみブロードキャスト可能となっている。

「フィンシア」は、オープンネットワーク(パブリックチェーン)化を目指している。現在は、LTP主体のガバナンス体制をフィンシア財団が運営するコンソーシアム型へと転換しており、同財団はガバナンスメンバーおよびノードオペレーターを増やし続けている状況だ。

12月28日には、韓国で人気のあるNFTを基盤にしたコミュニティを提供するバグホール(BUGHOLE)が、「フィンシア」のガバナンスメンバーおよびノードオペレーターとして参加を発表している。

その発表によるとバグホールは今後、コミュニティとのコミュニケーションに取り組み、コミュニティメンバーがオンチェーンガバナンスに積極的かつ熱心に参加するためのインセンティブを提供するとのことだ。

なおフィンシア財団のガバナンス初期メンバーは、ソフトバンク(SoftBank)、米LINE NEXT(ラインネクスト)、韓国LINE NEXT、国内企業LINE Xenesis(ラインジェネシス)、A41(アポティワン)、AhnLab Blockchain Company(アンラボブロックチェーンカンパニー)、GoodGang Labs(グッドギャングラボ)、Neopin(ネオピン)、Presto Labs(プレストラボ)、MARBLEX(マーブレックス)の10社。その後サーティック(CertiK)、クレッシェンド(Crescendo)ディライト(DELIGHT)、が参加しており、今回のバグホールが追加されたことにより、ガバナンスメンバーは14社となる。

フィンシア財団は、今年3月にLINEのグループ会社LINE TECH PLUS(ラインテックプラス:LTP)が、アラブ首長国連邦アブダビにおいて設立した非営利団体。グローバルWeb3事業の拡大を目指して設立された。

関連ニュース

参考:フィンシアブログフィンシアガバナンス
images:iStocks/peterschreiber.media・artacet

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【5/16話題】エルサルバドルが過去3年間で約474BTCをマイニング、MEVで暗号資産盗んだ兄弟が起訴など

エルサルバドル、過去3年間で約474BTCをマイニング、ビットコイン保有数を増やす、司法省、MEVエクスプロイトで2500万ドル相当の暗号資産盗んだ兄弟を起訴、ヴィタリック、コールデータ用の新ガス料金システム導入する「EIP-7706」発表、「Bitcoin Core」コントリビューター、ビットコインの存続危機をブログで警告、ロビンフッド、欧州向けに「ソラナ(SOL)」のステーキングサービス提供開始、オーケーコインジャパン、「ソラナ(SOL)」のステーキングサービス提供へ、SBI VCトレードがジパングコイン(ZPG)のレンディングサービス提供開始、期間限定で優遇年率99%に、HTX関連会社Huobi HK、香港のライセンス申請が再度取り下げに

【5/15話題】ソラナのSuperteam Japanが発足、DeNAのtrivia. techが6月にグローバルで配信へなど

ソラナ(SOL)の「Superteam」が日本で発足、責任者に元dYdX大木悠が就任、DeNAのオンチェーンゲーム「trivia. tech」、6月にグローバルで配信へ、トルネードキャッシュ開発者に5年4カ月の実刑判決、マネーロンダリングの罪で=報道、USDC発行の米サークル、IPO間近で持ち株会社を米国へ移行か=報道、dYdX創業者アントニオ・ジュリアーノ、dYdX開発会社のCEO退任、OKXが豪州で「OKX Australia」開設、現物とデリバティブ提供、SBI VCトレード、ユーザーに暗号資産・ブロックチェーン専門レポート「HashHub Research」を無料提供へ、ライトニングラボ、Bitcoinブロックチェーンにステーブルコイン導入のテスト実施=報道、北朝鮮、盗んだ暗号資産1億4750万ドルを資金洗浄、国連専門家パネルが報告=ロイター