米ブラックロック、SECへ現物ビットコインETFの申請書提出

報道受けビットコインの価格は上昇

米大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)が、現物(スポット)のビットコイン(BTC)で構成される上場投資信託(ETF)組成に関する申請書を、米証券取引委員会(SEC)へ6月15日に提出した。

ブラックロックが申請したETFの名称は「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust)」だ。

iシェアーズ(iSharres)というのはブラックロックが運用するETFブランドだ。ちなみにiシェアーズは世界のETF市場において世界最大のシェアだという。

提出書類によれば、今回申請された「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト」の資産は、「トラストの代理としてカストディアンが保有するビットコインで主に構成される」という。なおカストディアンは大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)だ。価格決定にはコインベースのスポットマーケットデータが活用され、キャッシュカストディアンはバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY Mellon)になる予定とのことだ。

SECはこれまで、グレイスケール(Grayscale)、ヴァンエック(VanEck)、ウィズダムツリー(WisdomTree)、クリプトン(Kryptoin)、ヴァルキリー(Valkyrie)など複数の資産運用会社の現物のビットコインETFの申請を却下してきた。

直近では5月9日に、シーボー・グローバル・マーケッツ(Cboe Global Markets)が、同社運営の株式取引所「シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)」へ現物のビットコインETF「ARK 21Shares Bitcoin ETF」を上場するための申請をSECに行っていた。なおシーボーが同ETFの上場をSEC求めるのはこれで3度目であった。

米国において現物のビットコインETFは、いまだ承認に至っていない。もし今回申請された「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト」が承認されれば、初の事例となる。この報道を受け、ビットコインの価格は24時間比で約1.7%上昇。執筆時点(2023年6月16日11:20)で約357万円の値を付けている(コインマーケットキャップ調べ)。

はじめてのビットコインはメルカリで

関連ニュース

参考:申請書
images:iStock/Funtap

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した