Goerliテストネット用ETHの価格高騰、投機目的の購入が原因か

テストネット用ETHの価格が高騰

イーサリアム(Ethereum)のテストネット「ゴエリ(Goerli)」で使用可能なテスト用ETHに紐づけられたトークン「ゴエリ・イーサ(gETH)」の価格が、2月25日から26日にかけて約10倍に高騰した。投機目的での購入が価格上昇原因と考えられている。

gETHの誕生経緯

ゴエリのテスト用ETHは無料で入手できるが、開発に必要な量を入手するためには多くの時間と手間が必要となっており、これが開発者にとってのネックとなっていた。この問題を解決すべく、ブロックチェーンのインターオペラビリティプロトコルを開発するレイヤーゼロ(LayerZero)が「テストネットブリッジ」を作成し、テスト用ETHに紐づくgETHを2月22日に分散型取引所ユニスワップ(Uniswap)に上場した。これにより、開発者はユニスワップでgETHを購入することで、メインネットETHをテスト用ETHにスワップできるようになった。

そもそもテスト用ETHは、テストネットでのみ使用可能なETHであり、本来は価値を持たないものとされている。したがってテスト用ETHに紐づくgETHも非常に低い価値(約0.1ドル)を保つと想定されていた。

gETHの価格は、上場後の数日間は0.07ドル付近を維持していたが、25日に高騰し、1.6ドルを記録した。なお執筆時点では約0.2ドルまで下落している。

この価格上昇に対し、ゴエリのフォーセット(テスト用ETHの配布)を提供するポリゴン(Polygon)の開発者ムディット・グプタ(Mudit Gupta)氏は「テストネットETHは無料であるはずですが、投機家によって価格が吊り上げられています。ネット民は開発者がそれを購入していると主張するでしょうが、実際に消費するために購入している人は0.1%程度でしょう。これはゴエリテストネットの終わりの始まりです」とツイートしている。

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参考:DEX Sreener
デザイン:一本寿和
images:iStocks/RomoloTavani

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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