Zcash向け機関投資家マイニングプール、大手ファウンドリーが4月開始へ

機関投資家向けZcashマイニングインフラを提供

ビットコインマイニングプール運営企業ファウンドリー(Foundry Digital)が、プライバシー重視の暗号資産(仮想通貨)ジーキャッシュ:Zcash(ZEC)のマイニングプールを開始する計画を3月11日に発表した。同プールは今年4月に運用開始を予定しているという。

ファウンドリーは、ビットコイン:Bitcoin(BTC)のマイニングプール「ファウンドリーUSAプール(Foundry USA Pool)」を運営する企業だ。同社によると同プールはハッシュレートベースで世界最大のビットコインマイニングプールだという。

今回発表されたジーキャッシュ向けマイニングプールは、機関投資家や上場企業などを対象とした機関向けグレードのインフラとして設計されているという。ファウンドリーは、ジーキャッシュのマイニング環境において、機関投資家の運用要件に対応した専用のコンプライアンス準拠インフラが不足している点が課題だったと説明している。

ファウンドリーのCEOであるマイク・コリアー(Mike Colyer)氏は、「ジーキャッシュは機関投資家向け資産として成熟してきたが、それを支えるマイニングインフラは追いついていない」と述べている。

ジーキャッシュは2016年に公開された暗号資産で、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof)技術を採用するプライバシー重視のブロックチェーンとして知られている。取引内容を秘匿しながらも公開ブロックチェーン上で検証できる仕組みを備えている。

また、ジーキャッシュの創業者でありシールデッド・ラボ(Shielded Labs)の最高製品責任者を務めるズーコ・ウィルコックス(Zooko Wilcox)氏は、今回のプール立ち上げについて「現在一部のプールに集中しているジーキャッシュのハッシュパワーを分散させる可能性がある」と述べ、新たなマイナーの参加拡大への期待を示した。

ファウンドリーによると、新たなジーキャッシュマイニングプールは米国拠点で運営される予定で、コンプライアンスを重視したインフラ、透明性の高い支払いレポート、監査可能な報酬分配の仕組みなどを提供するという。また、24時間365日のサポート体制や機関向けのレポーティング機能も備える予定とのこと。

同社は2019年以降、機関投資家向けの暗号資産インフラ企業として事業を展開しており、ビットコインマイニング向けサービスを中心にデジタル資産エコシステム向けのインフラ提供を行っている。今回の取り組みは、同社がビットコイン以外のネットワークへマイニングインフラを拡張する動きの一環となる。

参考:プレスリリース
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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