HYPE現物ETF、上場1ヶ月で約1.8億ドル規模の流入。ビットコインETF流出局面でも資金集まる

運用会社によるHYPE購入が継続

ハイパーリキッド(Hyperliquid)のネイティブトークン「HYPE」に連動する米国の現物ETF(上場投資信託)が、5月の取引開始から約1ヶ月を迎えた。暗号資産データサイト「ソーソーバリュー(SoSoValue)」によると、6月16日時点のデータで3商品の累計純流入額は約1.8億ドル(約289億円)、純資産総額は約2.3億ドル(約369億円)に達している。なお、各商品はETFとして提供・呼称されている一方、1940年投資会社法に基づく登録投資会社ではない点には留意が必要だ。

現在米国では、21シェアーズ(21Shares)の「THYP」が5月12日にナスダック(Nasdaq)で取引開始、ビットワイズ(Bitwise)の「BHYP」が5月15日にNYSEアーカ(NYSE Arca)で取引開始、グレースケール(Grayscale)の「HYPG」が6月3日にナスダックで取引開始している。

ソーソーバリューによると、商品別の累計純流入額は、BHYPが約1.14億ドル(約183億円)、THYPが約6,100万ドル(約98億円)、HYPGが約860万ドル(約14億円)となっている。また純資産総額は、BHYPが約1.4億ドル(約224億円)、THYPが約8,400万ドル(約135億円)、HYPGが約1,000万ドル(約16億円)となった。

今回のHYPE ETFへの資金流入は、暗号資産ETF市場全体の動向と比較しても注目を集めている。オンチェーンデータ分析企業アルテミス(Artemis)のデータによると、直近1ヶ月はビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の現物ETFから資金流出が確認される日も多かった。一方で、HYPE ETFは上場以降おおむね資金流入基調を維持している。

HYPE ETFが注目される背景の一つとして、各商品がHYPE現物を保有し、ステーキング報酬を分配または純資産価値(NAV)へ反映する設計を採用している点が挙げられる。暗号資産メディア「ザ・ブロック(The Block)」によると、現在上場している3商品はいずれもHYPE現物を保有しており、ステーキングによる利回りを投資家へ還元しているという。

例えばBHYPを運用するビットワイズは、ETFが保有するHYPEの一部または全部を自社のステーキング基盤「ビットワイズ・オンチェーン・ソリューションズ(Bitwise Onchain Solutions)」を通じてステーキングする方針を示している。BHYPの公式データでは、6月16日時点で保有資産の70%をステーキングしている。また同社は6月16日、BHYPが100万HYPE以上をステーキングしていることを公式Xアカウントで公表した。

また、オンチェーン分析サービスのアーカム(Arkham)のデータを引用したルックオンチェーン(Lookonchain)の投稿によると、ビットワイズ関連とみられるウォレットは6月16日に約7万7,097HYPE(約518万ドル相当)を追加取得した。その翌日にも約6万5,600HYPE(約442万ドル相当)を同ウォレットは取得しており、ETFへの資金流入に伴う裏付け資産の取得やステーキングが継続している様子が、ブロックチェーン上でも確認されている。

なお、HYPE ETFは取引開始から約1ヶ月が経過した段階にある。今後も資金流入が継続するかどうかが、機関投資家によるHYPE需要を測る指標の一つとなりそうだ。

参考:SoSoValue ArtemisCoingalass
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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