R3、Cordaプロトコルをソラナ上にローンチへ。RWA利回りをDeFiに統合

CordaプロトコルをSolanaに展開

エンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ(Corda)」を開発する米R3が、「コルダ・プロトコル(Corda protocol)」をソラナ(Solana)上でローンチすると12月12日に発表した。コルダ・プロトコルは、2026年上半期にローンチ予定とのことだ。

コルダ・プロトコルは、R3財団(R3 Foundation)を主体として展開されるプロトコルだ。R3財団は2025年夏に設立された独立財団で、コルダ・プロトコルの管理やガバナンスを担うとのこと。一方、R3は同プロトコルの開発および提供を担う主要なサービスプロバイダーとして、技術実装や金融機関向けの提供を担当すると説明している。

発表によると、コルダ・プロトコルは、金融機関などが扱う現実資産(RWA)から得られる利回りを、ソラナ上の分散型金融(DeFi)で利用可能にすることを目指すプロトコルだという。

同プロトコルは、ソラナ上で動作する利回りボールト(yield vault)型のプロダクトとして設計されており、伝統金融の発行体がRWAをオンチェーンで配布しやすくする仕組みを提供する。また、専門のキュレーターがRWAを基盤とした投資戦略を構築できる環境を整備し、DeFi投資家が多様な利回りにアクセスしやすくすることを目指すとしている。

R3は、オンチェーン上で流通されたRWAが180億ドル(約2兆8,000億円)を超え、オンチェーン上で参照・管理されているRWAが3,990億ドル(約61兆8,000億円)に達していると説明している。2022年以降、RWA市場は20倍以上に拡大した一方で、流動性の確保や市場の本格的な普及は依然として課題だと伝えられている。

コルダ・プロトコルでは、専門家がキュレーションしたRWA利回りにアクセスできるインフラを提供することで、こうした課題に対応するという。ソラナのDeFiエコシステムに統合されることで、RWAの流動性や利用のしやすさを高める狙いとのことだ。

なおR3は今年5月、ソラナ財団(Solana Foundation)との戦略的提携を発表している。同提携では、R3のプライベートブロックチェーン「コルダ」とソラナを統合し、規制対象の金融機関や実世界の資産をソラナに取り込む方針が示されていた。今回のコルダ・プロトコル発表は、このR3とソラナ財団の協業の流れを受けたものだ。

参考:プレスリリース
画像:iStocks/Ket4up

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あたらしい経済 編集部

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