米R3がSolanaと提携
エンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ(Corda)」開発の米R3が、ソラナ財団(Solana Foundation)との戦略的提携を5月22日に発表した。規制対象金融機関とその実世界の資産を「ソラナ(Solana)」に取り込むためとのこと。
この提携により、R3のプライベートブロックチェーン「コルダ」とパブリックブロックチェーンである「ソラナ」が統合される予定だ。「ソラナ」のレイヤー1ネットワーク上に、機関グレードのパーミッション型コンセンサスサービスを構築するという。これにより「コルダ」上のプライベートトランザクションが、「ソラナ」上で直接検証される仕組みが実現予定とのことだ。
「コルダ」上には100億ドル以上の規制された資産が管理されており、既に多くの金融機関での実運用がされている。また「ソラナ」は高速なトランザクション処理能力と低い手数料を特徴とし、NFTやDeFi(分散型金融)など多様なユースケースで活用されている。
R3は、規制当局の枠組み整備やRWA(実世界資産)のトークン化機運の高まりを背景に、「コルダ」のパブリックチェーンとの統合を決めたようだ。R3は今回の統合を、TradFi(伝統的金融)とDeFi(分散型金融)といった分断された金融インフラをWeb3技術で再構築する「インターネット資本市場」という新たな戦略的方向性を示すものと伝えている。
今回の統合により「コルダ」のユーザーは、「ソラナ」上での取引確認やステーブルコイン、その他の資産を使用した取引の決済、現実世界の資産をDeFiにブリッジできるようになるとのこと。
なお今回の提携にてソラナ財団のプレジデントであるリリー・リュウ(Lily Liu)氏が、R3の取締役会に参加するとのことだ。
昨年10月、R3が自社の売却などを含む戦略的選択肢を検討していると「ブルームバーグ」が報じていた。その報道によるとソラナの開発を支援するソラナ財団や、アバランチ(Avalanche)の開発会社アバラボ(Ava Labs)、エンタープライズ向けブロックチェーンのアダラ(Adhara)を開発するアダラの3社と、過去6ヶ月間にわたり協議を実施していると報じられていた。
🚨The convergence of public and private blockchains is happening now.
— R3 (@inside_r3) May 22, 2025
R3’s Corda – the world’s largest collection of permissioned RWA networks with over $10 billion in regulated assets on-chain across its platforms – is integrating with the world’s most used public blockchain… pic.twitter.com/ENIUm9vWtV