リップル、ウォレット企業パリセイド買収でカストディ基盤を強化へ

リップルの買収戦略が加速

米リップル(Ripple)が、デジタル資産ウォレット企業パリセイド(Palisade)を買収したと11月3日に発表した。買収額は非公開だ。

この買収により同社の企業向け保管サービス「リップル・カストディ(Ripple Custody)」の機能が拡張され、フィンテック、暗号資産(仮想通貨)事業者、一般企業のニーズにより答えられるようになるとのこと。

リップル・カストディは、銀行・金融機関向けに暗号資産、ステーブルコイン、実世界資産(RWA)を安全に保管するための基盤だ。今回の買収で軽量な「ウォレット・アズ・ア・サービス(Wallet-as-a-Service)」を統合し、高頻度の送金や暗号資産と法定通貨の入出金、決済など即時性が求められるユースケースに対応するという。

パリセイドの技術は、マルチパーティ計算(MPC)、ゼロトラスト・アーキテクチャ、迅速なウォレット発行(プロビジョニング)、マルチチェーン対応、DeFi連携を特徴とする。これらはリップルの決済基盤「リップル・ペイメンツ(Ripple Payments)」にも統合され、サブスクリプション決済や資金回収、運用口座へのスイープなどの機能を支えるという。

リップルによると、リップル・カストディは既にアブサ銀行(Absa Bank)、BBVA、DBS、ソシエテ・ジェネラル・フォージ(Societe Generale – FORGE)などに採用されており、改ざん防止の監査証跡や暗号学的承認プロセスを備える。複数のボールトを横断管理し、資産や取引先の一元的な可視化に対応する。

同社は今年、プライムブローカーのヒドゥン・ロード(Hidden Road)、ステーブルコイン決済基盤レール(Rail)、財務管理システム事業者ジー・トレジャリー(GTreasury)を相次いで買収・統合している。リップルは戦略投資・M&Aを通じて約40億ドルをエコシステムに投じている。

参考:リップル
画像:iStocks/SasinParaksa

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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