リップル社、米大手トレジャリーマネジメント会社GTreasuryを10億ドルで買収へ

Ripple社がトレジャリーマネジメントGTreasury買収へ

リップル(Ripple)社が、米大手トレジャリーマネジメント会社Gトレジャリー(GTreasury)を10億ドル(約1,501億円)で買収予定であると10月16日に発表した。売り手は英プライベートエクイティ運用会社エイチジー(Hg)で、同社もリップル社への売却合意を同日に公表した。

Gトレジャリーはリスク管理とFX(為替)ソリューションに加え、最高水準の規制基準を満たすコンプライアンスと監査フレームワークを備えたトレジャリーマネジメントプラットフォームを提供している。今回の買収完了は、規制当局の承認を条件に今後数カ月以内に完了する見通しだ。

今回の買収により、リップル社は複数兆ドル規模の企業トレジャリー(財務資産)市場に参入し、世界的な大企業を中心とする顧客基盤へのアクセスを拡大するとのこと。

またリップル社は、デジタル資産特化のプライムブローカー「ヒドゥンロード(Hidden Road)」を通じたレポ市場(現金担保付債券貸借取引)活用による滞留資本の解放と、24時間365日のリアルタイム国際送金の実現に注力する予定だという。

リップル社CEOブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は今回の買収について、従来型の決済インフラが招く遅延や高コストに対してブロックチェーン技術の有用性を強調した。

なお今回のGトレジャリー買収は、今年に入りリップル社にとって3件目の買収発表となる。リップル社は、今年8月に約2億ドル(当時約294億円)でステーブルコイン決済プラットフォーム提供のレイル(Rail)の買収を発表。今年4月には約12.5億ドル(当時約1,785億円)でヒドゥンロードの買収を発表した。

参考:リップル社
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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