USDCがCodexにネイティブ対応へ
米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドル建てステーブルコイン「USDC」のネイティブ型トークンが、B2Bのステーブルコイン取引用に設計されたEVMブロックチェーン「コーデックス(Codex)」に対応する予定だと6月9日に発表された。
「コーデックス」は、「OPメインネット(オプティミズム)」の開発元OPラボ(OP Labs)が提供するソフトウェア「OPスタック(OP Stack)」で構築されたイーサリアム(Ethereum)レイヤー2チェーン。4月にはドラゴンフライ(Dragonfly)主導で1,580万ドルを調達。コインベースベンチャーズ(Coinbase Ventures)やサークル、ウィンターミュート(Wintermute)などが同ラウンドに参画した。
ネイティブ型「USDC」は、サークルが公式に発行する「USDC」であり、常に米ドルと1対1で償還が可能だ。そのため価格がドルと乖離してしまうディペグが起こる可能性が低いという特徴がある。
また今回、ネイティブ型「USDC」のブロックチェーン間転送を可能にする「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」のアップデート版「CCTP V2」についても「コーデックス」に対応予定だという。
「CCTP」は「USDC」を転送元のチェーンで消滅(バーン)させ、転送先のチェーンで発行(ミント)する「バーンアンドミント(Burn and mint)」を採用することで、より安全に他のブロックチェーンに「USDC」を移動できる機能である。転送元でトークンをバーンさせることで転送先のトークンがネイティブになるため、トークンの総発行枚数が増加する問題を軽減している。
現在ネイティブ版「USDC」はイーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、アバランチ(Avalanche)、ヘデラ(Hedera)、ステラ(Stellar)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、アービトラムワン(Arbitrum One)、ベース(Base)、OPメインネット(OP Mainnet)、ニア(NEAR)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セロ(Celo)、ズィーケーシンク・エラ(zkSync Era)、スイ(Sui)、アプトス(Aptos)、ユニチェーン(Unichain)、リネア(Linea)、ソニック(Sonic)の20チェーンで発行されている。またモナド(Monad)およびワールドチェーン(World Chain)にも対応する予定だ。
また「CCTP」はV1とV2も含め、アプトス(Aptos)、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、イーサリアム(Ethereum)、ノーブル(Noble)、OPメインネット(OP Mainnet)、ポリゴンPOS(Polygon POS)、ソラナ(Solana)、スイ(Sui)、ユニチェーン(Unichain)、リネア(Linea)、ソニック(Sonic)の13チェーンに対応。13×12=156のルートでネイティブ「USDC」が転送可能だ。こちらもワールドチェーンの対応が予定されている。
参考:サークル・USDC・CCTP
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