AI駆動型の送迎サービス「Webus」、3億ドルのXRP準備金設立に向けデジタル資産管理契約を締結

ウィーバスがデジタル資産管理契約を締結

米ナスダック(Nasdaq)上場の中国企業ウィーバスインターナショナル(Webus International)が、米証券取引委員会(SEC)に登録された投資顧問会社サマラアルファマネジメント(Samara Alpha Management)との間で、委任型デジタル資産管理契約を締結したと6月2日に発表した。

ウィーバスインターナショナルは、AI駆動型の送迎サービス「ウィーバス(Webus)」を展開する企業。ちなみに同社は4月に日本の大阪に新子会社を設立する計画を発表している。

今回の契約は、ウィーバスが5月29日に発表した暗号資産エックスアールピー(XRP)の準備金設立計画に基づくものだ。同社は、現金準備、銀行融資、株主保証、第三者による信用供与枠を組み合わせた最大3億ドル(約431.6億円)の非株式型資金調達を通じて、XRPを活用した決済ソリューションの基盤構築を現在検討しているという。

またXRPの準備金設立計画は、ウィーバスによるウォレットやWeb3ロイヤリティトークン、オンチェーン予約記録などを含む包括的なブロックチェーン基盤の開発、そしてグローバル展開の加速を支援するものとなっている。

サマラアルファは今回の契約により、ウィーバスのデジタル資産に関する唯一の委託運用マネージャーとして、最大3億ドルまでの運用権限を付与されるとのこと。

発表によるとウィーバスとサマラアルファの契約内容は段階的に実施され、ウィーバスが指定したカストディウォレットに、デジタル資産を実際に移管した時点で運用権限が発効されるという。現時点では資産の移管は行われておらず、運用もまだ開始されていない。

なおウィーバスの他に、米国の医薬品流通企業であるウェルジスティクスヘルス(Wellgistics Health)と、再生可能エネルギーおよび電動モビリティ事業を展開する英ビボパワーインターナショナル(VivoPower International)が今年5月に、XRPを準備金として採用する計画を発表した。

ウェルジスティクスヘルスは5月8日に、XRPを財務準備金およびリアルタイム決済基盤として活用するため、5,000万ドル(約71.8億円)のエクイティ型信用枠を確保したと発表している。

またビボパワーインターナショナルは5月28日、XRPに特化したデジタル資産財務戦略の立ち上げに向けて、1億2,100万ドル(約173.8億円)を私募により調達したと発表。同社は暗号資産の保管サービスを手がけるビットゴー(BitGo)と提携し、XRPの取得および保管を実施する予定だ。

参考:SEC
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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