ロシア中央銀行、富裕層による暗号資産投資を認める提案

ロシア中央銀行が富裕層による暗号資産投資を認める提案

ロシア中央銀行が、富裕層を対象とした特定の暗号資産(仮想通貨)投資に関して規制を提案し、「特別に認定された」投資家が暗号資産を取引できるようにする計画を3月12日に発表した。

同行はこれまで暗号資産に対して強い反対意見を示してきたが、昨年には企業が国際貿易で暗号資産を使用することを認める法律を支持するなど、徐々に方針を緩和している。これは、ウクライナ紛争をめぐる西側諸国の制裁を回避するための取り組みの一環である。

ロシア中央銀行の提案によると、実験的な法的枠組みのもとで、一部の投資家および企業が3年間の暗号資産投資実験に参加できるとされている。

「この新たな資格は、証券や預金への投資額が1億ルーブル(約115万ドル/約1.7億円)を超える市民、または過去1年間の収入が5,000万ルーブル(約8,523万円)以上の市民に与えられる」と、同銀行は声明で述べた。

また中央銀行は、本実験の目的について暗号資産市場の透明性向上を挙げるとともに、暗号資産取引における資金喪失のリスクについて投資家に注意を促した。

なお、暗号資産は依然として決済手段としての使用が禁止されると、同行は強調している。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Russian central bank proposes wealthy individuals be allowed to invest in crypto
(Reporting by Elena Fabrichnaya and Alexander Marrow. Editing by Mark Potter)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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