ポリゴンラボがZK証明システム「Plonky3」公開、オープンソースに

Polygon LabsがZK証明システム「Plonky3」を公開

パブリックブロックチェーン「ポリゴン(Polygon)」の開発を主導するポリゴンラボ(Polygon Labs)が、新バージョンのゼロ知識証明(zkp)システム「プロンキー3(Plonky3)」のリリースを7月16日に発表した。

「ポリゴンラボ」によると「プロンキー3」は、現在広く利用されているゼロ知識証明システムである「プロンキー2(Plonky2)」のアップグレード版で、zkVMやzkEVMを構築することに特化したモジュール式のツールキットであるという。なお「プロンキー2」と比べて柔軟性も高く、スピードが求められる場合は証明の生成時間を高め、証明の容量が重視される場合はより小さい容量の証明を生成することも可能とのことだ。

また「プロンキー3」は、証明生成の速度が「プロンキー2」よりも大幅に上がっているとのこと。そのためZKロールアップを採用したL2ブロックチェーンなどが抱える証明の生成と検証に関連する高い計算量の要求や、コストの削減が期待されている。

「プロンキー3」は、MITライセンスおよびApacheライセンスの下でオープンソース化されており、ライセンスに基づいて自由に利用可能であるとのことだ。

今後「プロンキー3」は、「ポリゴンラボ」が開発するブロックチェーンを統合したネットワークの構築を目的にしたアグリゲーションレイヤープロトコル「アグレイヤー(AggLayer)」に統合され、Polygon 2.0エコシステムで利用可能になるとのことだ。

なお「アグレイヤー」は、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)の使用により、同プロトコルへ接続したL1チェーンやL2チェーンを単一のブロックチェーンを操作しているように感じられるほどシームレスに接続するプロトコルだ。

「ポリゴンラボ」は先日7月10日、パブリックブロックチェーンである「オープンネットワーク(The Open Network:TON)」を基盤にしたアプリケーション開発を支援する「オープンプラットフォーム(The Open Platform:TOP)」と提携し、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)環境をサポートしたL2ブロックチェーンを開発することを発表している。

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image:iStocks/noLimit46

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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