アスターの「Astar zkEVM」が問題解決で正常稼働、「Polygon CDK」に原因と報告

「Astar zkEVM」が問題解決で正常稼働

Polygon CDK活用のレイヤー2ブロックチェーン「Astar zkEVM」で発生したネットワークエラーについて、アップグレードおよびメンテナンスが完了し、現在は正常に稼働していることが4月12日報告された。

「Astar zkEVM」では4月10日、イーサリアム(Ethereum)で発生した「リオーグ(再編成)」が原因のネットワークエラーにより、ネットワークの巻き戻しが生じていた。

「リオーグ」は、ブロックチェーンにおいて2つのブロックが同時に生成された際に発生するチェーン分岐のこと。それぞれのブロックに続くブロック数がより長いチェーンが正しいとみなされ、もう一方が削除される。

巻き戻しの対象は4月6日から8日の間で、期間内のトランザクションの一部が取り消されたことが報告されている。

今回のインシデントに関する12日の報告によると今回のネットワークエラーは、Polygon CDKに原因があり、「Astar zkEVM」がそれに影響を受けた形になるとのこと。

また「リオーグ」の影響を受けたアドレスに関しては、近日中に公表されるという。資産についても「失われることはない」とした。14日の報告では影響を受けたユーザーへの返金が完了したことが伝えられている。

なお詳細なレポートは、後日ポリゴンラボ(Polygon Labs)から公表されるとのことだ。

ちなみに今回のインシデントにより停止していた「Astar zkEVM」のローンチキャンペーン「Yoki Origins」は14日に再開。メンテナンス期間の補填として、ゲーム内アイテムの「OMA」を1ユーザーあたり12個配布したとのことだ。

「Polygon CDK」は、ポリゴン(polygon)ブロックチェーンの開発を主導するポリゴンラボ(Polygon Labs)が提供するオープンソースのブロックチェーン開発キット。イーサリアム(Ethereum)上にゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を利用した独自のレイヤー2ブロックチェーン構築を容易にするために開発された。

「Astar zkEVM」はこの「Polygon CDK」を用いて開発されたブロックチェーンで、アスターネットワーク(Astar Network)と合わせてAstarエコシステムを構成している。

関連ニュース

参考:フォーラム
images:iStock/StationaryTraveller・iam2mai

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【1/17話題】トランプ新政権が暗号資産を国家優先事項に、ヴィタリックがSoneiumの対応に好意的意見など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Napier Labs、利回りトークン化プロトコル「Napier Finance v2」の追加情報を公開

大手DeFi(分散型金融)プロトコル「カーブファイナンス(Curve Finace)」の創業者らが出資するなどで注目を集めるDeFiプロジェクト「ネイピアファイナンス(Napier Finance)」の主要開発元「ネイピアラボ(Napier Labs)」が、新プロトコル「ネイピアファイナンスv2(Napier Finance v2)」についてのブログを1月15日に公開した

ソラナDEX「Jupiter」の「JUP」トークンが2回目のエアドロへ、割当チェッカー公開

分散型取引所(DEX)「ジュピター(Jupiter)」の独自トークン「JUP」が、2回目のエアドロップ(無償配布)で合計7億JUP(約900億円)配布される。またエアドロップ割り当て数を確認できるチェッカー機能が公開された。「ジュピター」の公式Xアカウントで1月16日発表されている

マレーシア、暗号資産・ブロックチェーンの法律導入を検討

マレーシアのアンワル・イブラヒム(Anwar bin Ibrahim)首相が、アブダビ政府および大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)と会談し、マレーシアにおいて暗号資産やブロックチェーン技術に関する法律の導入を検討していると現地メディア「ニュー・ストレーツ・タイムズ (New Straits Times)」が1月14日報じた