ジョージア国立銀行がリップル社と提携、中銀デジタル通貨の試験実施へ

リップル社が唯一の技術パートナーに

米リップル(Ripple)社が、ジョージア国立銀行の中央銀行デジタル通貨(CBDC)の「デジタル通貨ラリ(GEL)」プロジェクトで唯一の技術パートナーに選出された。ジョージア国立銀行が11月2日発表した。

発表によればこの選定は、ジョージア国立銀行の内外の専門家で構成される委員会により、2つのフェーズのコンペティションを経て行われたものだという。合計9社の企業が審査対象となり、その中から今回リップル社が選ばれた。選考基準には、プロジェクトの目的への深い理解、成功に向けた強いコミットメント、明確な開発ロードマップ、一貫したユースケースの段階的アプローチ、そして事業継続の成功事例などが挙げられている。

ジョージア国立銀行はリップル社のCBDCプラットフォームについて、中央銀行、金融機関、政府に総合的なエンドツーエンドのソリューションを提供できる点で際立っていたと述べている。

リップル社の中央銀行エンゲージメント担当副社長であるジェームズ・ウォリス(James Wallis)氏は、「リップルCBDCプラットフォームのパワーを活用するこの取り組みは、公共部門と民間部門におけるブロックチェーン技術の活用における変革的な進歩への道を開くだろう。ジョージア国立銀行との提携は、イノベーションと効率化を推進し、最終的には公共団体が安全で透明なブロックチェーン取引の可能性を最大限に引き出すことができるようにするという当社の姿勢を示すものだ」とコメントしている。

今後、ジョージア国立銀行とリップル社は、プロジェクトの実行と段階的な展開計画を共同で計画していくとのことだ。

複数の政府

中銀とパイロットプログラム行うリップル社 ・リップル社は現在、複数の国の政府・中央銀行とパイロットプログラムを実施している。

リップル社は4月、モンテネグロ中央銀行(CBCG)と提携し、CBDCのパイロット版開発に乗り出すことを発表している。

また6月にはスペインのブロックチェーン関連企業ピアシスト(Peersyst Technology)とともにコロンビアの中央銀行であるコロンビア共和国銀行(Banco de la República)と提携し、ブロックチェーン技術の試験運用を行うことを発表。

同試験運用はリップル社のCBDCプラットフォーム上で行われるとのことであった。

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参考:ジョージア国立銀行
images:iStoks/Abscent84・rarrarorro

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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