米クラーケン、オランダの暗号資産仲介業者を買収へ

ヨーロッパ進出で

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のクラーケン(Kraken)が、欧州での事業成長の取り組みの一環として、オランダのコインミースターBV(Coin Meester BV:BCM)を買収する計画があると10月5日発表した。

なおBCMは、2017年に設立されたオランダでは最も古い暗号資産仲介業者だ。

この買収提案によりクラーケンは、オランダでの存在感を強化できるという。

ただし提案されている買収完了には、必要な規制当局の承認取得など、慣習的な完了条件が適用されるという。取引が締結する時期や財務の詳細については、今回公表されていない。

クラーケンのCEOであるデイビット・リプリー(David Ripley)氏は「オランダは世界で最も先進的な経済国の1つであり、技術革新の文化が確立され、暗号資産の導入が進んでいる。この買収により、クラーケンはオランダ市場で大きなポジションを獲得し、BCMの顧客はより堅牢な製品提供の恩恵を受けることができる」と述べている。

また同氏は「暗号資産サービスのヨーロッパ市場は非常に断片化されており、同地域における当社の地位を強化するために、統合する大きな機会があると考えている」とも述べている。

またクラーケンは、ヨーロッパでの成長計画を加速させる理由として、欧州銀行監督機構(EBA)による「欧州連合(EU)暗号資産(仮想通貨)市場規制法案(MiCA/マイカ)」制定を挙げている。

EU(欧州連合)全メンバー国の財務大臣からなる経済金融問題理事会は5月、暗号資産市場規制法案(MiCA/マイカ)を採択。これにより暗号資産の発行者・暗号資産取引所・ウォレットプロバイダーは、2025年1月までに登録・認証を受けなければならない。

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参考:クラーケン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Abscent84・butenkow

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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