バイナンス、ベルギーでのプライバシーコインの取引停止へ

EU規制面での懸念受け

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、ベルギーでプライバシーコインの取引を停止するようだ。バイナンスにより顧客へ送られたメッセージがX(旧Twitter)にて9月6日共有されている。

ちなみに「プライバシーコイン」とは、ゼロ知識証明などの技術を活用することで送金の追跡を難しくする仕組みが組み込まれたトークンだ。EUは昨年11月、マネーロンダリングへの利用を懸念して「プライバシーコインを禁止する可能性のあるとされる新たな規制」の導入を検討していると述べていた。

バイナンスは6月、フランス・イタリア・スペイン・ポーランドにおいて、複数のプライバシーコインの取引を停止している。

具体的には、モネロ(XMR)・ホライズン(ZEN)・シークレット(SCRT)・フィーロ(FIRO)・ビーム(BEAM)・モバイルコイン(MOB)の6銘柄だ。

バイナンスが顧客へ送ったメッセージによれば、ベルギーユーザーは2023年9月21日18:00(CET)以降、EUの規制でサポートされていないモネロ(XMR)・ホライズン(ZEN)・シークレット(SCRT)・フィーロ(FIRO)・モバイルコイン(MOB)の購入・取引ができなくなるという。

なおビーム(BEAM)は上場廃止となるとのことだ。

バイナンスは、要請されたすべての市場でプライバシーコインの上場廃止に動いているとし、「私たちは、常に規制上の義務を注視しており、必要に応じて製品とコインの提供について更なるアップデートを行う予定だ」と述べている。

バイナンスは8月28日、同社のポーランド部門である「バイナンスポーランド(Binance Poland sp. z o.o)」を通じてベルギーユーザーへのサービス提供を継続すると発表したばかりだ。

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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