米SEC、連邦地裁にリップル裁判の中間控訴認定求める

認められれば控訴裁へ控訴許可申請へ

米証券取引委員会(SEC)が、米ニューヨーク州南部地区連邦地裁に、米リップル(Ripple)社に対する訴訟での中間控訴申し立てを8月18日行った。SECは裁判所に対し、中間控訴を認定するよう求めている。

SECは8月9日、同訴訟の担当判事である米ニューヨーク連邦地裁のアナリサ・トレース(Analisa Torres)判事に対し、中間控訴申立てを認めるよう求める書簡を提出していた。

SECは、リップル裁判の判決は「リップル社のような発行者が暗号資産取引プラットフォーム上で、あるいは現金以外の対価で投資契約を提供・販売したとされる、当地裁における多くの案件を含む様々な係争案件」に影響を与える可能性があると訴えていた。

なおSECは現在、大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coiebase)およびバイナンス(Binance)をはじめ、複数の暗号資産関連企業と法廷争いを繰り広げている。

トレース判事がSECの中間控訴申し立てを許可したため、今回SECは正式に申し立てを行った格好となった 。

SECは控訴申立てと併せて提出した書類にて、裁判所が下した「リップルのプラットフォーム上でのXRPの『プログラム的』な提供・販売は、投資家に他者の努力による利益を合理的に期待させることはできないという判決」と「リップル社の『サービスに対する支払形態』としてのXRPの『その他の分配』がハウィー判例法に基づく『金銭の投資』とするには法的に不十分であるとした判決」について言及。

SECはこれらの判決について、「見解の相違に実質的な根拠がある支配的な法律問題を含んでおり、これらの問題に関する上訴判決を今得ることは、この訴訟の最終的な終結を著しく前進させる可能性がある」とし、即時上訴が正当なものであるとした。

なおリップル社はこの申し立てについて、9月1日まで反論書類の提出ができる。またSECはリップル社の反論書類に対し、9月8日まで反論ができる。最終的にSECの申し立てが認められた場合、控訴裁判所に判決に対する控訴の許可を申請することができる。

リップル裁判について

リップル裁判は、2020年12月23日にSECがリップル社及び同社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏、共同創設者のクリス・ラーセン氏を提訴したことから始まった裁判で、最近まで争われていた。SECはリップル社が2013年からの7年間で有価証券として未登録の暗号資産リップル(XRP)を販売し、約13億ドル(※当時のレートで1,300億円超)の資金を得たとして提訴。リップル社はXRPはクロスボーダー決済を促進させるために開発された通貨であると主張し、暗号資産業界と規制当局の間で大きな争点になっていた。

なおこの裁判は、7月13日判決が出ている。判決は「リップル社によるXRPの機関投資家向けの販売スキームは『ハウィーテスト』の条件を満たすため未登録証券募集にあたるが、個人向けに販売されるXRPは有価証券ではない」というもの。これはSECの「リップル社がこれらの機関投資家向け販売で約7億2890万ドル(約1,003億円)のXRPを販売した」という申し立てを一部認めた形となった。

同判決は、暗号資産取引所を通じて販売されたXRPは証券にあたらないことを決定づけるものとなった。そのため、業界では「リップル社の勝利」として祝福の声が上がっていた。

この判決に対し、SECのゲイリー・ゲンスラー(GaryGensler)委員長は「失望している」と述べ、判決を不服とし、控訴を示唆していた。

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参考:控訴申請書提出書類
images:iStocks/AndreyPopov

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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