3年にわたるリップル裁判に判決、一部SECの主張認めるも「XRPは証券ではない」

リップル社に有意な判決下す

米リップル(Ripple)社と米証券取引委員会(SEC)による有価証券問題をめぐる裁判に7月13日判決が出た。

同裁判は、2020年12月23日にSECがリップル社及び同社CEOのブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏、共同創設者のクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏を提訴したことから始まった裁判で、今まで争われていた。SECはリップル社が2013年からの7年間で有価証券として未登録の暗号資産(仮想通貨)リップル(XRP)を販売し、約13億ドル(※当時のレートで1,300億円超)の資金を得たとして提訴。リップル社はXRPはクロスボーダー決済を促進させるために開発された通貨であると主張し、暗号資産業界と規制当局の間で大きな争点になっていた。

今回の判決で米ニューヨーク連邦地裁のアナリサ・トレース(ANALISA TORRES)判事は「リップル社によるXRPの機関投資家向けの販売スキームは『ハウィーテスト』の条件を満たすため未登録証券募集にあたるが、個人向けに販売されるXRPは有価証券ではない」との結論を下した。これはSECの「リップル社がこれらの機関投資家向け販売で約7億2890万ドル(約1,003億円)のXRPを販売した」という申し立てを一部認めた形となった。

なお「ハウィーテスト」は、米国において特定の取引が、証券取引の定義の一つである「投資契約」に該当するかどうかを判定するテストである。

判決文によれば「2017年以降、リップル社のプログラマティック・セールスは世界のXRP取引量の1%未満に過ぎなかった。したがって、デジタル資産取引所からXRPを購入した個人の大多数は、リップルに資金を全く投資していない。機関投資家バイヤーは、契約に従ってリップル社から直接XRPを購入することを承知の上で購入したが、経済的な実態は、プログラムによるバイヤーは、誰に対して、あるいは何に対して資金を支払っているのかを知らない流通市場の購入者と同じ立場に立っているということだ」とし、「したがって、経済的な実態と状況を総合的に考慮した結果、裁判所は、リップル社のプログラムによるXRPの販売は、投資契約の申込みと販売に該当しないと結論づける」との判決が下されている。

同判決は、暗号資産取引所を通じて販売されたXRPは証券にあたらないことを決定づけるものとなった。そのため、業界では「リップル社の勝利」として祝福の声が上がっている。

この結果を受けリップル社のCEOブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は7月14日のツイートにて「私たちは2020年12月、私たちは法律の正しい側におり、歴史の正しい側にいるだろうと話していた。今日の決定に至るまで協力してくれたすべての人に感謝する」と伝え、「さあ、ちゃんとしたパーティーの計画を立てよう!」と喜びをあらわにした。

判決が報じられた直後、XRPの価格は高騰。65円程度で取引されていたXRPは一時121円まで急騰。執筆時点(2023年7月14日12:40現在)では24時間比にて約61.49%上昇し105.90円の値を付けている。(コインマーケットキャップ調べ)

一方で一部敗訴となったSECの広報担当者は声明にて、「裁判所が、XRPトークンが特定の状況において証券取引法に違反する投資契約としてリップル社によって提供・販売されたと判断したことを嬉しく思う」と述べ、「判決を引き続き検討する」とし、同判決に対し控訴の可能性も示唆したことを複数メディアが報じている。

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    参考:判決文
    デザイン:一本寿和
    images:iStocks/taa22

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    この記事の著者・インタビューイ

    髙橋知里

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
    同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
    同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
    同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
    同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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