ブリッジプロトコル「Wormhole」、Cosmos(ATOM)系ブロックチェーン立ち上げへ

WormholeがCosmosベースのブロックチェーン立ち上げへ

ブリッジプロトコルなどを提供する「ワームホール(Wormhole)」が、コスモス(Cosmos)ベースの独自ブロックチェーン「ワームホール・ゲートウェイ(Wormhole Gateway):以下ゲートウェイ」立ち上げを7月21日に発表した。

「ワームホール」によると、「ゲートウェイ」はコスモスエコシステムへのアクセスを拡大し、流動性をもたらすと同時に、「ワームホール」のセキュリティと主権性を向上させることを目的としているという。

「ゲートウェイ」は、コスモスが提供するアプリケーション固有のブロックチェーンの作成をサポートするツール「コスモスSDK(Cosomos SDK)」を使用して作成されている。同ツールはブロックチェーン間通信プロトコル「IBC(Inter-Blockchain Communication)」に対応しているため、「IBC」対応のブロックチェーン間ではトークン転送などのデータ通信が可能となっている。

今回「ゲートウェイ」が立ち上げられたことにより、トークンをコスモスエコシステム上でシームレスに取引できるだけでなく、イーサリアム(Ethereum)やソラナ(Solana)など、元々「ワームホール」が統合しているブロックチェーンからコスモスエコシステム内のブロックチェーンにトークンをブリッジすることも可能になったという。

また「ゲートウェイ」が持つ、ハッキング時のクロスチェーン感染を制限するモジュール「ガバナー(governor)」等の「ワームホール」の機能により、コスモスエコシステム全体のセキュリティに貢献するとも述べられている。

「ワームホール」は先日、大手DEX(分散型取引所)ユニスワップ(Uniswap)のクロスチェーン展開を進めるためのブリッジングプロトコルとして、ユニスワップの開発をサポートするユニスワップ財団(Uniswap Foundation)のブリッジ評価委員会(Uniswap Bridge Assessment Committee)によって「アクセラー(Axelar)」とともに採択されている。

関連ニュース

参考:ワームホールブログ
デザイン:一本寿和

images:iStocks/ihor-lishchyshyn

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【4/17話題】カルビーがブロッチェーン活用のIP管理の実証実験、ANAPが約2億円分のビットコイン購入など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Semler Scientificが最大5億ドルの証券発行枠を申請、ビットコイン追加購入を含む資金調達へ

米ナスダック上場企業の医療機器メーカーであるセムラーサイエンティフィック(Semler Scientific)が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の追加購入等を目的に、最大5億ドル(約714億円)の有価証券を随時発行・販売可能とする登録届出書を4月16日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した

米国のステーブルコイン政策、ユーロにとって関税より危険=伊経済財務相

イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ(Giancarlo Giorgetti)経済財務相は4月15日、ドルに連動するデジタル通貨「ステーブルコイン」を巡る米国の政策について、欧州市民に国際決済の魅力的な手段を提供し、関税以上に欧州にとって懸念すべき事態を招く恐れがあるとの見方を示した