FRBパウエル議長、デジタルドル発行について議会との協力意向示す

FRB議長、デジタルドル発行について議会との協力意向示す

米連邦準備理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が、9月28日に行われた上院銀行委員会の公聴会にて、デジタルドル(米国中央銀行デジタル通貨)の発行について議会と協力する意向であることを明らかにした。

パウエル議長がデジタルドルに関する発言を行ったのは、パット・トゥーミー(Pat Toomey)上院議員の質問に対する回答の場面だ。

トゥーミー議員は「デジタルドルは綿密な設計が必要であり、そのためには議会の意見を取り入れながら透明性の高いプロセスを経て設計されるべきだと考えています。デジタルドルの設計過程において議会の承認を得ることがどれほど重要であると考えているか、コメントをいただきたい」と質問を行った。

パウエル議長はこの質問に対し「デジタル通貨には様々な形態があり得ます。ある形態では既存の法律の枠組みで認可が可能かもしれませんが、理想的には、幅広い協議の結果として議会が認可する法律の下で発行されるべきだと考えています」と回答した。

パウエル議長は今年2月にも中央銀行がデジタルドルの開発と展開を進めるためには議会承認が必要という旨の発言をしており、今後本格的にデジタルドルに関する法律の議論が進められるのではないだろうか。

またデジタルドルの技術的な進捗については、現在ボストン連邦準備銀行とマサチューセッツ工科大学が共同でデジタルドルのプロトタイプの開発を進めており、今年中にその結果が発表される予定となっている。

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参考:YouTube
デザイン:一本寿和
images:iStocks/YayaErnst・csfotoimages

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
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