DeFiレンディングプロトコル「Vee Finance」、ハッキング被害で約38億円相当の暗号資産流出

「ヴィーファイナンス」、ハッキング被害

DeFiレンディングプロトコル「ヴィー・ファイナンス(Vee Finance)」が9月20日に何者かの攻撃を受け、約3,500万ドル(約38億円)相当に及ぶ暗号資産(仮想通貨)が流出したことが分かった。

「ヴィー・ファイナンス」は、米ニューヨークを拠点とするAVA Labs(アバラボ)が開発したパブリックブロックチェーン「アバランチ(Avaranche)」上で稼働するプロトコルだ。19日には同プロトコルへの預入資産(TVL)が300万ドル(約3.2億円)を突破したことを発表していた。

今回の発表によると流出したのはビットコインが213.93BTC、イーサリアムが8804.7ETHとのこと。ステーブルコインセクターのUSDT.e、USDC.e、DAI.eについては攻撃の影響を受けなかったとのことだ。

なお「ヴィー・ファイナンス」の運営が攻撃者のアドレスを確認したところ、奪われた資産は現状転送などの処理は行われていないとのこと。運営側は攻撃者と積極的に連絡を取り合い解決策など交渉を行っているとのことだ。

また運営はハッキングの原因となったのが「レバレッジ取引の注文を作成する過程」に問題があったと説明しており、現在対処済みであることも説明されている。

関連ニュース

「Liquid Global」がハッキング、被害額は約69億円か

【解説】明かされた犯行の真相、「Poly Network」ハッキング事件ほぼ全額が返還

英暗号資産(仮想通貨)取引所エクスモー(EXMO)がハッキング被害についての現状調査を報告

「nanakusa」NFT流出事件、運営が説明会実施

参考:Vee Finance公式ミディアム
デザイン:一本寿和
images:iStocks/M-A-U

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した