Kaia上のJPYC流通残高がチェーン別で首位に
レイヤー1ブロックチェーン「カイア(Kaia)」の支援組織であるカイアDLT財団(KAIA DLT Foundation)が、円建てステーブルコイン「JPYC」のカイア上での流通額が3.3億円を突破し、JPYCのチェーン別流通残高で首位になったと6月18日に発表した。
カイアDLT財団によると、JPYCはカイアへの統合以降、高速なトランザクション処理性能やEVM互換性、ガス代委任機能などを背景に利用が拡大しているという。またJPYCは現在カイアの他、ポリゴン(Polygon)、イーサリアム(Ethereum)、アバランチ(Avalanche)などの主要チェーンでも展開している。同財団は、カイア上のJPYC流通額がポリゴン、イーサリアム、アバランチなどを上回ったと説明している。
JPYCは今年5月、発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」のアップデートによりカイアへ対応した。JPYCはそれまでアバランチ、イーサリアム、ポリゴンの3チェーンで展開されていたが、カイア対応により4チェーン体制となっている。
JPYCのオンチェーンデータサイト「JPYCインフォ(JPYC info)」によると、記事執筆時点のJPYCの累計発行額は約33.6億JPYC、累計償還額は約24.6億JPYC、現在の総流通量は約9.5億JPYCとなっている。また、JPYCのチェーン別総流通量は、カイアが約3.84億JPYC、ポリゴン(Polygon)が約3.31億JPYC、イーサリアム(Ethereum)が約1.42億JPYC、アバランチ(Avalanche)が約9,300万JPYCとなっており、流通残高ベースではカイアが最大となっている。なお、これらの数値はリアルタイムで変動する。
一方で、JPYCの保有アドレス数は、ポリゴンが約36,000アドレス、アバランチが約23,000アドレス、イーサリアムが約1,600アドレスであるのに対し、カイアは約850アドレスとなっている。流通残高ではカイアが最大である一方、保有アドレス数は他チェーンを下回っており、1アドレスあたりの平均保有量は相対的に大きい構造となっている。
なお、JPYCインフォでは、チェーン別で比較できる取引件数やアクティブウォレット数などのデータは確認できない。
韓国でウォン建てステーブルコインPoC、クロスボーダー送金も検証
今回の発表では、JPYCの利用拡大を支える取り組みとして、ステーブルコインウォレット「ユニファイ(Unifi)」との連携についても紹介された。
ユニファイは、コミュニケーションアプリ「ライン(LINE)」上で利用できるサービスだ。発表によると、ユーザーはJPYC公式サイトから購入したJPYCをユニファイウォレットへ移転して利用できるとのこと。
さらにカイアDLT財団は、韓国4大市中銀行の一角であるKB国民銀行(KB Kookmin Bank)、決済事業者KGイニシス(KG Inicis)、デジタルアセットソリューション企業オープンアセット(OpenAsset)と共同で、韓国ウォン建てステーブルコインに関する実証実験(PoC)を実施したことも明らかにした。
同PoCでは、利用者が従来と同様のインターフェースでQRコード決済を行う一方、加盟店への精算処理をカイア上のスマートコントラクトで自動化する仕組みを検証したとのこと。
また、同財団は韓国からベトナムへのクロスボーダー送金についても検証を行ったという。同財団は、ウォン建てステーブルコインを米ドル連動資産へ変換したうえでベトナム国内の銀行口座へ送金する仕組みを構築し、3分以内での送金処理を実現したと説明している。また、従来のSWIFT送金と比較して送金コストを約87%削減できる可能性も確認されたとのこと。
同財団は今後、アジア各国の金融機関や事業会社などとの連携を強化し、ステーブルコインを活用した決済および金融インフラの整備を進める方針としている。
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