ビットコイン(BTC)のトークン規格「Runes」が間もなくリリース

Runesが間もなくリリース

ビットコイン(BTC)ネットワークのトークン規格「ルーンズ(Runes)」が、間もなくリリースを迎える。

「ルーンズ」は、昨年9月にビットコインネットワークのトークンプロトコル「ビットコインオーディナルズ(Bitcoin Ordinals)」の開発者ケイシー・ロダーマー(Casey Rodarmor)氏が提案した新しいビットコインネットワーク上でのトークン規格だ。

同規格は「オーディナルズ」を利用した「BRC-20」に代わる新たな規格で、「BRC-20」の抱える問題を軽減している。なお4月20日の10時30分ごろに予定されたビットコインの半減期が到来したタイミングでのリリースが予定されているとのことだ。

「BRC-20」は「オーディナルズ」を利用した代替可能トークンの規格。「オーディナルズ」はビットコインの最小単位である1satoshi(0.00000001BTC)に通し番号をつけ、ひとつのsatoshiに任意のデータを紐づけるプロトコル。

「BRC-20」にはその仕組み上、ビットコインネットワーク上に「UTXO(Unspent Transaction Output)」の数を大きく増やしてしまうという問題が存在する。UTXOは未使用のトランザクション残高のことで、ビットコインネットワークでは口座のようなアカウントごとの残高データを管理せずUTXOの集計によって残高を算出する。

今回提案された「ルーンズ」は「UTXO」の利用を前提に作成されたプロトコルであるため、「UTXO」の数を不用意に増やすことなく、ビットコインネットワークのデータベース圧迫を軽減できるとのことだ。

これにより必要なトランザクションの数やガス代の節約も実現される。さらにUTXOの活用によりプライバシーやブロックチェーンの再編成(リオーグ)への耐性も向上する。

「ルーンズ」はリリースされていないものの「BRC-20」市場の盛り上がりを踏まえてすでに大きな注目を集めている。

関連ニュース

参考:オーディナルズドキュメント
images:iStocks/MARHARYTA-MARKO・your_photo

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した