アークインベストのキャシーウッド、現物ビットコインETFで金からBTCへの移行進むと指摘

現物ビットコインETFが後押しか

米アークインベストメント(ARK Investment)を率いるキャシー・ウッド(Cathie Wood)氏が、投資家らが価値保管資産を金からビットコインへ移行する傾向にあると考察している。アークインベストのYouTubeにアップされた「Big Ideas 2024」の中で2月4日発言している。

YouTubeにてウッド氏は、金の価格に対してビットコイン(BTC)が長期的に強い上昇トレンドを示す金チャートを紹介。同氏によればこのチャートはビットコインが部分的に金の代わりになりつつあることを反映しているという。

ウッド氏は、現物ビットコインETF(上場投資信託)承認後、この動きが顕著になったと指摘。

「このチャートは、金との相対的な関係でも、ビットコインが上昇していることを示している。現在、金からビットコインへの置き換えが進んでおり、ビットコインにアクセスするための、より簡単でより摩擦の少ない手段がある今、それは続くと私たちは考えている」とウッド氏は述べている。

またウッド氏は、経済不安の時期にはビットコインが金同様、「リスクオフ資産」として機能すると期待しているようだ。

ウッド氏は昨年3月に米地方銀行危機が起き、地方銀行指数である「KRE」が暴落する中で、ビットコインは40%上昇したと指摘。また、「今回もKREが上昇し、11のETFが導入された後に少し調整した後、再びビットコインが買われている」ことにも触れ、「質への逃避あるいは安全への逃避であるという考え方が、この時実際に主張された」と同氏は主張している。

現物ビットコインETFについても触れる

またウッド氏は現物ビットコインETFが開始後、ビットコイン価格が4万8500万ドルから数時間で3万8740万ドルまで下落した価格調整に特段驚くことはなかったという。

しかしウッド氏は、現在流通している1950万BTCのうち、155日間動かなかった1500万BTCについて、多くのビットコイン所有者が長期的見通しを持っていることからかもしれないとの考えも示している。

米証券取引委員会は1月10日、11つの現物ビットコインETFを承認。翌日11日から取引が開始された。

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image:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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