暗号資産決済「Slash」、ワールドコイン(WLD)決済に対応開始

SlashがWLD決済に対応開始

暗号資産(仮想通貨)決済「スラッシュペイメント(Slash Payments)」が、ワールドコイン(WLD)決済の対応を開始した。同サービス提供のSlash Fintech Limited(スラッシュフィンテックリミテッド)が12月18日発表した。

WLDは、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供するオープンエーアイ(OpenAI)のCEOであるサム・アルトマン(Sam Altman)氏によって設立されたプロジェクト「ワールドコイン(Worldcoin)」のネイティブトークンだ。

WLDは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワークのOPメインネット(OP Mainnet)上に発行されている。

なお「スラッシュペイメント」は今月4日、OPメインネットに対応開始していた。

「ワールドコイン」プロジェクトは、AIアルゴリズム技術を活用した虹彩スキャンデバイス「Orb」によって個人を識別し、匿名性を担保したデジタルID「World ID」をもとにWLDトークンを配布することによって、将来的なユニバーサルベーシックインカム(UBI)の実現を目指している。

リリースにてスラッシュは、「ワールドコイン」に参画する全世界の人々が、定期的に配布されたWLDトークンによって日常的な決済を行うインフラストラクチャーとして機能することを目指し、暗号資産の決済手段としての普及によるデジタルな貨幣制度の構築をサポートするとしている。

「スラッシュペイメント」とは

「スラッシュペイメント」は、顧客が暗号資産で決済する際に支払先が受け取り希望する暗号資産を持たなくとも、顧客自らが保有する暗号資産が決済画面において自動的にスワップされ、支払先希望の暗号資産で支払いができるサービスだ。システムがDEX(分散型取引所)ルーターと連携することで、最適なレートで暗号資産をスワップする仕組みとなっている。

ユーザーが支払いに利用できる暗号資産は「スラッシュペイメント」がサポートするブロックチェーン上で発行されている1400以上の銘柄がサポートされているとのこと。また売り上げとして暗号資産を受け取る導入店舗側はUSDT・USDC・DAI・JPYC・wETHといったステーブルコインを選択して受け取りができるようになっている。また導入店舗は、コントラクトの発行を行うだけでQRコード/APIの利用が可能となっている。

現在同サービスでは「OPメインネット」の他、イーサリアム(Ethereum)、BNBチェーン(BSC:BNB Smart Chain)、Polygon PoS(ポリゴンPoS)、アバランチ(Avalanche)のCチェーン、アスターネットワーク(Astar Network)、アービトラムワン(Arbitrum One)のブロックチェーン上の暗号資産での支払いに対応している。

なおスラッシュフィンテックリミテッドでは「スラッシュペイメント」の他に、NFTに暗号資産の預入と引出ができるサービス「Slash Vaults(スラッシュボールト)」も提供している。

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

︎マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと

決済大手の米マスターカード(Mastercard)が、スタンダードチャータード銀行香港(Standard Chartered Hong Kong:SCBHK)及びその関連会社と、顧客預金およびカーボンクレジットのトークン化における試験的な概念実証(proof-of-concept pilot:PoC pilot)の完了を5月14日発表した