バイナンス、カザフスタンから暗号資産事業の予備ライセンス取得

バイナンスがカザフスタンから暗号資産事業の予備ライセンス取得

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、カザフスタン共和国で暗号資産事業を行うための予備ライセンスを取得したことを8月15日発表した。

バイナンスはアスタナ国際金融センター(AIFC)が管轄するカザフスタン市場におけるデジタル資産取引施設の運営およびカストディの提供について、アスタナ金融サービス庁(AFSA)から「原則的承認」を受けた。

アスタナ国際金融センターはカザフスタン共和国のエルバシ・ヌルスルタン・ナザルバエフ(Elbasy Nursultan Nazarbayev)初代大統領によって2018 年に発足。中央アジアを含む地域の主要な国際金融センターを目指している。

またアスタナ金融サービス庁は、アスタナ国際金融センター内の独立した機関であり、金融を規制する目的で設立された。同庁は、カザフスタン共和国の憲法「アスタナ国際金融センターについて」に基づいて設立されており、アスタナ国際金融センター内の金融会社と市場機関の承認、登録、および監督に責任を負う。

バイナンスは、今回の「原則的承認」を踏まえて「完全な申請」を控えており、この申請が完了したのちに、アスタナ国際金融センターのプラットフォーム上でデジタル資産取引施設を運営し、デジタル資産のカストディを提供ができるようになるという。

バイナンスの創設者兼CEOであるCZことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏は、「カザフスタンは、中央アジアの暗号導入と規制におけるパイオニアであることを示してきました」と語っている。また今回の「原則的承認」の取得は、コンプライアンスファーストの取引所であり、世界中の安全で十分に規制された環境で製品とサービスを提供するというバイナンスのコミットメントをさらに強調するものだと述べている。

またアスタナ金融サービス庁のCEOであるナークハット・クシモフ(Nurkhat Kushimov)氏は、「バイナンスの活動は、デジタル資産業界のこの活気あるエコシステムを地元や地域でさらに発展させると確信しています」と述べている。

なおバイナンスは5月25日、カザフスタン共和国の暗号資産の法的枠組み及び規制政策の策定に向け、同国のデジタル開発・イノベーション・航空宇宙産業省と覚書(MOU)を締結していた。これにより同国の暗号資産市場内における銀行インフラの統合と、分散型台帳技術の開発および実装の機会を模索するとしていた。

関連ニュース

インド政府、バイナンスが連携する取引所の資産凍結。マネロンの疑いで

バイナンス、カザフスタン行政機関と暗号資産法整備に向け覚書締結

カザフスタン、マイニング事業者に新税制を適用へ

FTX Europe子会社、ドバイで暗号資産取引提供の完全承認ライセンス取得

フォビグループ、ドバイで仮承認ライセンス取得

参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Abscent84・intriceight

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ

ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に

「ユニスワップ(Uniswap)」のモバイルアプリ「ユニスワップウォレット(Uniswap Wallet)」にオンランプ機能「ロビンフッドコネクト(Robinhood Connect)」が統合され、同アプリではロビンフッド内の資金で暗号資産(仮想通貨)の購入が可能となった。このことはユニスワップが4月29日発表した