セキュリタイズ、NYSE上場に向け前進。SECがS4登録届出書の効力発生を宣言

Securitizeが上場に向け前進

トークン化インフラ企業セキュリタイズ(Securitize)が、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場に向けて前進した。同社は、キャンター・エクイティ・パートナーズII(Cantor Equity Partners II:CEPT)との事業統合に関連するS-4登録届出書について、米証券取引委員会(SEC)が効力発生を宣言したと6月5日に発表した。

今回SECが効力発生を宣言したS-4登録届出書は、企業の合併や買収、SPACとの事業統合などで新たな株式を発行する際に提出される書類だ。今回のケースでは、セキュリタイズとCEPTの事業統合に関する企業情報や財務情報、リスク要因などが記載されており、CEPT株主はこれをもとに統合案の可否を判断する。

SECによる効力発生の宣言は、事業統合そのものを承認したことを意味するわけではない。一方で、株主投票に向けた正式な手続きを進められる状態になったことを示している。

今回の効力発生を受け、事業統合案は6月29日に予定されるCEPT株主総会での承認手続きへ進むことになる。承認された場合、セキュリタイズは統合後の新会社「セキュリタイズ・コープ(Securitize Corp.)」としてニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する見込みだ。ティッカーシンボルは「SECZ」が予定されている。

セキュリタイズ共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ドミンゴ(Carlos Domingo)氏は、「上場企業になることで、トークン化が主流金融市場の一部となる中、そのインフラをグローバルに拡大できる立場になる」とコメントしている。

なお、セキュリタイズは、現実資産(RWA)のトークン化インフラを提供する企業だ。同社によると、2026年4月時点の運用資産(AUM)は40億ドル(約6,415億円)を超えている。

同社はこれまで、ブラックロック(BlackRock)やアポロ・グローバル・マネジメント(Apollo Global Management)、KKR、ハミルトン・レーン(Hamilton Lane)、ヴァンエック(VanEck)などの資産運用会社と提携し、トークン化投資商品の発行や運営を支援してきた。

また同社は今年、ニューヨーク証券取引所(NYSE)とトークン化証券インフラの開発で協力することや、コンピューターシェア(Computershare)と発行体主導型のトークン化株式の提供に向けて提携することも発表している。

SPAC統合による上場とは

今回セキュリタイズが進めているのは、一般的な新規株式公開(IPO)ではなく、SPAC(特別買収目的会社)との事業統合による上場だ。

SPACは、未上場企業との統合を目的として設立された上場企業を指す。今回のCEPTは、米金融大手キャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)の関連会社がスポンサーを務めるSPACとなる。

今回セキュリタイズは、すでにナスダック(NASDAQ)へ上場しているCEPTと統合することでNYSEへの上場を目指している。SPACとの統合は、未上場企業が公開市場へ進出する手法の一つとして利用されている。なお、セキュリタイズは今回の発表で、一般的なIPOではなくSPACとの統合を選択した理由については説明していない。

今回の取引では、上場済みのCEPTとセキュリタイズが統合することで、統合後の新会社「セキュリタイズ・コープ」がNYSEへ上場する仕組みだ。

 

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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