オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」、マントルとモナドに対応開始

USDT0がマントルとモナドに対応開始

オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」が、イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワークのマントルネットワーク(Mantle Network)およびEVM互換のレイヤー1ブロックチェーン「モナド(Monad)」で利用可能になった。またモナド上では、同じくオムニチェーン対応ステーブルコイン「XAUT0」も利用可能になっている。USDT0の公式Xよりモナド対応は11月24日、マントル対応は11月27日に発表されている。

USDT0は、テザー(Tether)発行の米ドル建てステーブルコイン「USDT」をオムニチェーン展開したトークンである。レイヤーゼロ(LayerZero)の「オムニチェーンファンジブルトークン(Omnichain Fungible Token:OFT)標準」を用い、チェーン間移転はmint-and-burn(移転元で焼却し、移転先で発行)方式で行われる。これにより、ネイティブの「USDT」と1:1の裏付けを維持する設計だ。また「XAUt0」は、テザー発行の金連動トークン「テザーゴールド(XAUT)」をオムニチェーン展開するトークンであり、「XAUT」と1:1で裏付けられる。両トークンともに、OFT標準により、ラップド形式やカストディ型ブリッジを介さずに移転可能になっている。

またUSDT0によるクロスチェーン流動性レイヤー「レガシーメッシュ(Legacy Mesh)」を介すことにより、各チェーンのUSDT0同士だけでなく、イーサリアム(Ethereum)等で発行されているネイティブのUSDTの流動性にもアクセス可能となっている。

現在USDT0が接続するチェーンはモナドとマントルの他、イーサリアム(Ethereum)、アービトラムワン(Arbitrum One)、インク(Ink)、ベラチェーン(Berachain)、コーン(Corn)、オプティミズム(Optimism)、ユニチェーン(Unichain)、セイ(Sei)、フレア(Flare)、ハイパーリキッド(Hyperliquid)、ルートストック(Rootstock)、ポリゴンPOS(Polygon POS)、Xレイヤー(X Layer)、プラズマ(Plasma)、コンフラックス(Conflux eSpace)。

またレガシーメッシュを通じることで、USDTがネイティブ発行されているイーサリアム、トロン(Tron)、トン(Ton)、アービトラム、ソラナ(Solana)、セロ(Celo)といったネットワークにもUSDT0は接続されている。

またXAUt0はモナドのほか、イーサリアム(Ethereum)、アービトラムワン(Arbitrum One)、トン(Ton)、ハイパーEVM(HyperEVM)、ポリゴン(Polygon)、プラズマ(Plasma)、インク(Ink)、アバランチ(Avalanche)、セロ(Celo)、ソラナ(Solana)に展開されている。

なお11月25日には、USDT0の累計送金額が500億ドル(約7兆8,500億円)を突破したことが発表されている。

 

参考:USDT0マントルUSDT0モナド
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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