オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」、累計送金額が50Bドル突破

USDT0の累計送金額が500億ドル突破

米ドル建てステーブルコイン「USDT」の統一流動性ネットワーク「USDT0」の累計送金額が500億ドル(約7兆8,500億円)を突破したことが11月25日に発表された。

発表によると、USDT0は2025年1月のローンチ以降、15のブロックチェーンネットワークに対応し、累計415,000件以上のトランザクションを処理したという。直近30日間では125億ドル(約1兆9,600億円)以上が移転されたとのこと。平均決済時間は30〜40秒で既存のブリッジプロトコルより高速だという。

USDT0は、テザー(Tether)発行のUSDTのチェーン間移動を集約・統一するための流動性ネットワーク。エバードーンラボ(Everdawn Labs)が管理・運営している。

USDT0は、オムニチェーンプロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」のトークン規格である「オムニチェーンファンジブルトークン(Omnichain Fungible Token:OFT)標準」を採用し、USDTと1:1で連動する「USDT0」をチェーン間で移転(バーン・ミント方式)させることで、ラップド形式やカストディ型ブリッジを介さずにUSDTの流動性をUSDT0エコシステムへ取り込み、宛先チェーンで「USDT0」として受け取れる仕組みを提供している。

またUSDT0によるクロスチェーン流動性レイヤー「レガシーメッシュ(Legacy Mesh)」を介すことにより、各チェーンのUSDT0同士だけでなく、イーサリアム(Ethereum)等で発行されているネイティブのUSDTの流動性にもアクセス可能となっている。

現在USDT0が接続するチェーンは、イーサリアム(Ethereum)、アービトラム(Arbitrum)、インク(Ink)、ベラチェーン(Berachain)、コーン(Corn)、オプティミズム(Optimism)、ユニチェーン(Unichain)、セイ(Sei)、フレア(Flare)、ハイパーリキッド(Hyperliquid)、ルートストック(Rootstock)、ポリゴン(Polygon)、Xレイヤー(X Layer)、プラズマ(Plasma)、コンフラックス(Conflux)。

またレガシーメッシュを通じることで、USDTがネイティブ発行されているイーサリアム、トロン(Tron)、トン(Ton)、アービトラム、ソラナ(Solana)、セロ(Celo)といったネットワークにもUSDT0は接続されている。

なおテザーが発行するゴールド(金)価格連動トークン「XAUt」については、オムニチェーン版の「XAUt0」が導入されており、約20億ドル(約3,100億円)規模の市場価値を持つとされている。USDT0基盤上でゴールドをチェーン横断で扱えるようになることで、ステーブルコインとトークン化資産の流動性統合が進むとされている。

 

参考:プレスリリース
画像:iStocks/Priyanka-Naskar

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