ストライプ主導のレイヤー1「Tempo」、シリーズAで5億ドルの資金調達

Tempoの評価額が50億ドルに到達

米決済大手ストライプ(Stripe)が共同開発に関わる新たなレイヤー1ブロックチェーン「テンポ(Tempo)」が、シリーズA資金調達ラウンドで5億ドル(約750億円)を調達したと米メディア「フォーチュン・クリプト(Fortune Crypto)」が10月17日に報じた。

この資金調達ラウンドはグリーノークス(Greenoaks)とスライブ・キャピタル(Thrive Capital)が共同で主導。調達後のテンポの市場評価額は50億ドル(約7,500億円)に達したという。

テンポは暗号資産(仮想通貨)および決済領域を対象とした新しいレイヤー1ブロックチェーンだ。ストライプと暗号資産VCのパラダイム(Paradigm)が共同でインキュベートしている。テンポの想定ユースケースには、国際送金、グローバルペイアウト、埋込型金融、マイクロペイメントの他、トークン化預金や自律的エージェントによる決済も含まれる。

テンポの利用対象企業は、アンソロピック(Anthropic)、ドイツ銀行(Deutsche Bank)、ドアダッシュ(DoorDash)、ヌーバンク(Nubank)、オープンエーアイ(OpenAI)、レボリュート(Revolut)、ショッピファイ(Shopify)などが想定されているとのこと。

また、同日イーサリアム(Ethereum)財団の主要研究者であるダンクラッド・ファイスト(Dankrad Feist)氏がテンポに参加することをXで発表した。ファイスト氏は2018年にイーサリアム財団に参加した、「ダンクシャーディング(Danksharding)」の共同設計者として知られる。今後はテンポの技術開発に携わるとともに、一部イーサリアムの研究活動にもアドバイザーとして関与を続ける見込みだという。

この発表を受け、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏はファイスト氏のイーサリアムへの貢献を讃え、テンポへの移籍を支持した。一方で暗号資産メディア「バンクレス(Bankless)」の共同創設者デイビッド・ホフマン(David Hoffman)氏は「イーサリアムにとって痛手だ」とコメントするなど、コミュニティ内では賛否両論の声も上がっている。

 

参考:フォーチュン・クリプト
画像:PIXTA

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