ワールドリバティの米ドルステーブルコイン「USD1」、ソラナに対応開始

ネイティブUSD1がソラナに対応

米ワールドリバティ・フィナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)発行の米ドル建てステーブルコイン「USD1」が、レイヤー1ブロックチェーン「ソラナ(Solana)」に対応開始した。WLFIとソラナ財団が公式Xより9月1日に発表した。

WLFIはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と、その親族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト。USD1は、米国政府短期国債、米ドル預金、その他現金同等物により100%裏付けられ、常に米ドルと1対1で交換できる設計となっている。そのためドル価格から乖離(ディペグ)する可能性は低いとされている。WLFIによれば、USD1は今年4月のローンチから90日以内に時価総額22億ドル(約3,200億円)に達し、ステーブルコインの中でも異例の速さで成長している。

なおUSD1はこれまでイーサリアム(Ethereum)、BNBチェーン(BNB Chain)、トロン(Tron)、プルーム(Plume)上に展開されており、今回のソラナで対応ブロックチェーンは5つめとなる。

USD1は、ソラナでのローンチ初日から同チェーンの主要プロトコルと統合された。DEX(分散型取引所)「レイディウム・プロトコル(Raydium Protocol)」では流動性提供と交換が可能になった。レンディングプラットフォーム「カミノ・ファイナンス(Kamino Finance)」では借入や貸付が利用可能だ。さらに「ボンク・ファン(Bonk.fun)」では米ドルに裏付けられたボンディングカーブローンチが展開されている。

WLFIは今後、同社アプリ「WLFIアプリ」でUSD1を利用可能にする計画を示している。これにより分散型金融ユーザーの利便性がさらに高まる見通しだ。ただしWLFIは「本情報は投資助言ではなく、暗号資産には損失リスクが伴うため、投資判断は各自の調査に基づいて行うべきだ」と注意を呼びかけている。

ソラナ上のステーブルコイン市場は拡大を続けている。調査会社アルテミス(Artemis)のデータによると、2025年8月1日時点で総供給額は119億ドル(約1兆7,300億円)を突破し、過去1年間で200%以上の成長を記録した。USDTやUSDCに加えてUSD1が加わったことで、ソラナの流動性基盤はいっそう強固になったと見られる。

 

画像:iStocks/LeoTroyanski

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