中国・深センの国有企業、約100億円規模のRWAデジタル債券をイーサリアム上で発行

世界初の公開上場RWAデジタル債券を発行

中国深センの国有企業である福田投資控股有限公司が、イーサリアム(Ethereum)上で世界初の公開上場RWA(現実資産)デジタル債券を香港で発行したと8月29日に発表した。

この債権の発行規模は総額5億元(約103.6億円)、償還期限は2年で、クーポンレートは2.62%。国際格付け機関フィッチからの評価はA−だ。

トークンの名称は「FTID TOKEN 001」(トークンシンボル:FTID001、中国語トークン名称:福币)。

福田投控は2024年10月の初の海外債券発行成功以来、国際金融市場の動向を注視し、RWA分野の最新動向を的確に把握するとともに、効率的な準備と革新的な手法により、今回のデジタル債券発行を成功させたと報告。

この成果は、同社のグローバルな資金調達チャネルの拡大と資本構造の最適化を促進するだけでなく、香港の政策優位性を最大限に活用し、福田区の高品質な発展に国有企業としての力強い推進力を注入するものだと、福田投控は述べている。

なお今発行にあたっては、引受・管理業務を香港の広発証券が行い、招商証券国際(CMBI)、中金公司(CICC)、民銀資本、東方証券国際、泓港国際証券、国元国際が共同で参画した。

参考:発表
画像:iStock/natasaadzic

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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