Ondo FinanceがSEC登録Oasis Pro買収へ、米トークン化証券市場に参入へ

Ondo FinanceがOasis Pro買収へ

機関投資家向けに金融市場のオンチェーン化プラットフォームを提供するオンドファイナンス(Ondo Finance)が、オアシスプロ(Oasis Pro)を買収することを7月4日に発表した。買収額は非公開。

オアシスプロは、RWA(現実資産)およびデジタル証券を扱うグローバルなフィンテック・インフラプロバイダー。公募・私募のトークン化証券を対象としたマルチアセット取引プラットフォームソリューションを提供している。

またオアシスプロと同じく今回の買収対象となる同社完全子会社のオアシスプロマーケッツ(Oasis Pro Markets)は、米SEC(証券取引委員会)に登録されたブローカーディーラーで、トランスファー・エージェント(TA)。代替取引システム(ATS)「OATSPRO」を運営している。また同社は、FINRA(金融取引業規制機構)およびSIPC(証券投資者保護公社)の加盟企業でもある。

今回の買収によりオンドファイナンスは、上記ライセンスを取得することになる。同社は「米国の投資家向けにブロックチェーンベースの金融商品を提供する、規制されたトークン化証券エコシステムを開発するための基盤が整う」と述べている。

なお買収にあたり、オアシスプロのCEOであるパット・ラベッキア(Pat LaVecchia)氏がオンドファイナンスに参加するとのことだ。

7月3日には、オンドファイナンスが暗号資産(仮想通貨)特化の資産運用会社パンテラキャピタル(Pantera Capital)と現実資産(Real World Assets:RWA)関連プロジェクトに約2.5億ドル(約361億円)を投資する計画を進めていると報じられている。

報道によれば、この投資は、RWA関連プロジェクトを展開する企業の株式(equity stakes)と、それらの企業が発行するプロジェクトトークン(project tokens)の双方に充てられるとのことだ。 

参考:Ondo Finance
画像:iStocks/ivanmollov・Pict-Rider

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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