イーサリアム新財団「ECF」設立、トークンレスな中立プロジェクト支援へ。ETH価格1万ドル到達の目標も

ETHバーンを通じ、価格1万ドル到達を目標に掲げる

イーサリアム(Ethereum)関連の新たな取り組みとして、「イーサリアム・コミュニティ財団(Ethereum Community Foundation:ECF)」が設立された。

ECFは、イーサリアムのコア開発者であるザック・コール(Zak Cole)氏が主導して設立した財団で、「不変性を持ち(immutable)、トークンを発行しない(tokenless)」中立的なプロジェクトに対し、資金提供などの支援を行うという。また、「基盤インフラの開発支援」「政府や規制機関との連携」「すべてのイーサリアム保有者への価値提供の推進」といった取り組みもサポート対象としている。

財団の使命は、イーサリアム基盤インフラの機関採用を後押しし、最終的にはETHの価値向上に貢献することだという。

コール氏は7月1日、Xの投稿にて、イーサリアムの価格を1万ドル(約143万円)に急いで押し上げると表明している。

支援対象となるプロジェクトには、イーサリアムのバーン(ETH焼却)に貢献することが求められており、ECFはこれを通じてETHの価格上昇を狙っている。

特にECFは、株式、債券、不動産などの現実資産(RWA)をオンチェーン化するアプリケーションを支援対象として想定している。また、公共財に貢献するプロジェクトにも注目している。

プロジェクトへの資金提供条件として、「イーサリアムのメインネット上で展開されていること」が条件となり、データ可用性(DA)の面で外部のサードパーティ・エコシステムに依存しているプロジェクトは、資金提供の対象外となることも明記されている。

暗号資産メディアのザ・ブロック(The Block)の報道によれば、コール氏はすでに数百万ドル(数億円)相当のETHを資金として保有しており、個人の支援者から寄付されたETHを、条件を満たすプロジェクトに配布すると説明している。

また、コール氏のプレゼンテーションによれば、ECFの最初の取り組みは「イーサリアム・バリデーター協会(Ethereum Validator Association:EVA)」と呼ばれるもので、ステークされたETHを用いて開発方針への意思表示を行い、ネットワークのバリデーターに「プロトコル開発への発言権」を持たせることを目的としている。EVAは、バリデータ向けインフラへの資金提供も視野に入れている。

現在の支援者の詳細については明かされていないが、コール氏は「今後数週間以内に追加情報を公開する」と述べている。

参考:ECFThe Block
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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