21Shares SUI ETFの上場提案書提出
米証券取引所ナスダック(Nasdaq)が、スイス拠点の資産運用会社21シェアーズ(21Shares)が運用する「21シェアーズ・SUI・ETF(21Shares SUI ETF)」の上場および取引開始に向け、米証券取引委員会(SEC)に提案書を5月23日付で提出していた。スイ(Sui)ブロックチェーンの開発を支援するスイ財団(SuiFoundation)が6月10日に明らかにした。
「21Shares SUI ETF」は、暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の現物価格に基づく投資信託となる。
今回の提案が承認されれば、同ファンド(投資信託)は現物ETF(上場投資信託)としてナスダックに上場することになる。この申請は「19b-4申請書(Form 19b-4)」として提出されており、SECが同書類を受理次第、今後の審査を経て申請の承認または却下が決定される予定だ。
また「21Shares SUI ETF」の信託受託者(トラスティー)には、米デラウェア州を拠点とするサービスプロバイダーであるCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust Company)が指定されている。なお同信託資産の管理者(アドミニストレーター)、証券代行(トランスファーエージェント)については提案書に記載されていない。
なお保管機関(カストディアン)については、ビットゴーニューヨークトラスト(BitGo New York Trust)およびコインベースカストディトラスト(Coinbase Custody Trust)が、SUIの保管を担当する予定とのこと。
「19b-4申請書」とは、自主規制団体が規則変更を行う際にSECへ提出する必要がある書類であり、この承認を経た後に「S-1申請書(Form S-1)」の最終承認が行われる。通常は「S-1申請書」が先に提出され、SECの審査を経た後に「19b-4申請書」が提出される。その後SECが「19b-4申請書」を確認し、最終的に「S-1申請書」が承認される。
なおナスダックだけでなく、米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)も「19b-4申請書」を5月23日付で提出していた。
21シェアーズは「21Shares SUI ETF」に関する登録届出書「S-1申請書」を今年4月30日付でSECへ提出。また21シェアーズは5月2日に、スイと戦略的パートナーシップを締結している。両社は今後、製品の共同開発やリサーチレポートの発行などに取り組むとした。
なお今年3月には、米国で初めてSUI現物ETFの「S-1申請書」が暗号資産投資企業カナリー(Canary)によって提出された。
参考:スイ財団
画像:iStocks/Vit_Mar