カナリー、米国初「スイ(SUI)現物ETF」を米SECに申請

カナリーがSUI現物ETFを米SECに申請

暗号資産(仮想通貨)投資企業カナリー(Canary)が、暗号資産スイ:Sui(SUI)の現物ETF(上場投資信託)に関する登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」を米証券取引委員会(SEC)へ3月17日に提出した。SUIに特化したETFの申請は米国初の事例だ。

提出書類によると、カナリーが申請したSUIの現物ETFの名称は「CANARY SUI ETF」。現時点では、ティッカーシンボルおよび上場予定の取引所は未定となっている。

「CANARY SUI ETF」の投資目的は、同ETFが保有するSUIの価値から同ETFの運営費およびその他の負債を差し引いた額へのエクスポージャーを提供することだという。投資家がSUIを直接保有するリスクを負うことなく従来の証券口座を通じてSUIの市場にアクセスする機会を投資家へ提供する。

また提出書類には、「CANARY SUI ETF」の一部資産をステーキングプロパイダーを通じてステーキングする予定であることが明記されている。ステーキングを行うことで、同ETFはSUIのステーキング報酬を受け取り、これをETFの収益として計上する見込みだ。

なお暗号資産SUIの信託受託者には、米デラウェア州を拠点とするサービスプロバイダーであるCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust Company)が指定されている。なおSUIの管理者、証券代行(トランスファーエージェント)、保管機関(カストディアン)は、現時点では未定となっている。

ちなみに今回SECに提出された「S-1申請書」は、ETF承認のための第1ステップの届出書となる。次の段階は「19b-4申請書(Form 19b-4)」提出となり、SECが同書類を受理次第、今後の審査を経て「S-1申請書」の最終承認または却下が決定される。

SUIの発行元であるレイヤー1ブロックチェーン「スイ(Sui)」の開発支援を行う非営利団体「スイ財団」は、3月6日に暗号資産プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)」との提携を発表した。「WLFI」はトランプ大統領と、その家族が関わる暗号資産プロジェクトである。

この提携において、スイ財団と「WLFI」は製品開発の機会を模索し、「WLFI」は主要プロジェクトを強化するための戦略的トークン準備金「マクロストラテジー」にスイの資産(Sui assets)を組み込む予定とのことだ。

参考:SEC
画像:iStock/Vit_Mar

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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