米ロビンフッド、暗号資産取引所ビットスタンプを2億ドルで買収完了

ロビンフッドがビットスタンプの買収を完了

株式や暗号資産(仮想通貨)の取引アプリを提供する米ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が、グローバルにサービス展開する暗号資産(仮想通貨)取引所ビットスタンプ(Bitstamp)の買収完了を6月2日に発表した。

ロビンフッドは昨年6月、ビットスタンプの買収契約締結を発表していた。買収額は2億ドル(約2,862億円)。契約時に合意した額から変更なく、現金にて支払われたとのこと。

2011年に設立されたビットスタンプは、ルクセンブルク、英国、スロベニア、シンガポール、米国にオフィスを構えており、世界中で50のライセンスを有しているという。なおビットスタンプの2025年4月30日までの過去12ヶ月間の純収入の合計は約9,500万ドル(約136億円)であったとのこと。

また4月30日現在、ビットスタンプは50万人以上の個人顧客と約5,000人の機関投資家にサービス提供しているという。ビットスタンプでは機関向けにレンディングやステーキングも提供しており、取引量の大半は機関投資家であるとのこと。

今回の買収によりロビンフッドは、初の機関向けビジネスを提供すると伝えている。ロビンフッドはビットスタンプ買収により、同取引所が抱えるEU、英国、米国、アジアの顧客を取り込み、暗号資産サービスを提供する「ロビンフッドクリプト(Robinhood Crypto)」のグローバル展開を加速できると述べている。

ロビンフッドは、2025年の残り7か月間で約6,500万ドルのビットスタンプ関連費用の計上を見込んでいるという。この費用は、ほぼすべて調整後の営業費用であり、主に事業運営に伴うもので、予想される統合費用や取引関連費用、購入価格の償却も含まれるとのこと。

ロビンフッドは、5月8日に発表した第1四半期決算にて、純利益が1億5,700万ドルとなり、前年同期の5億1,100万ドルの赤字から黒字転換したことが発表されている。

5月13日にはカナダの暗号資産プラットフォーム運営企業ワンダーファイ(WonderFi)を、2億5,000万カナダドル(約261億円)で買収する契約を締結したとロビンフッドは発表している。

参考:ロビンフッドロビンフッド2ロビンフッド3ビットスタンプ
画像:iStocks/ivanmollov・Pict-Rider

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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