FIFAのNFTプラットフォーム「FIFA Collect」、EVM互換「FIFA Blockchain」に移行へ

FIFA CollectがEVM互換チェーンに移行へ

FIFA(国際サッカー連盟)が展開するNFTプラットフォーム「FIFAコレクト(FIFA Collect)」が、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)互換の新たなブロックチェーン「FIFAブロックチェーン(FIFA Blockchain)」への移行を予定している。移行に関する情報は、同プラットフォームの公式ウェブサイト上で明らかにされ、実施日は今年5月20日以降となっている。

「FIFAコレクト」は、2022年9月にFIFAがパブリックブロックチェーンのアルゴランド(Algorand)と共同で立ち上げたNFTプラットフォーム。​このプラットフォームでは、「FIFAワールドカップ(FIFA World Cup)」や、「FIFA女子ワールドカップ(FIFA Women’s World Cup)」を象徴するアートや画像などをデジタルコレクティブルNFTとして収集・所有できる。

今回移行予定の「FIFAブロックチェーン」は、パフォーマンスの向上や新たな体験の提供、新機能の導入、ウォレット互換性の確保、将来の機能拡張に向けた基盤強化として構築されたとのこと。同チェーンの技術的な詳細は今後公表される予定だという。

これまでに「FIFAコレクト」で購入されたNFTは、移行後も「FIFAブロックチェーン」上でそのまま保持されるとのこと。発表によると、現時点ではユーザーが対応すべきことはないという。

また移行後の「FIFAコレクト」の利用方法については、これまでどおり同プラットフォームのアカウントにログインすれば、自身が保有するNFTコレクションにアクセスできるとのこと。

なお「FIFAコレクト」でアルゴランド基盤のweb3ウォレットはサポート対象外となり、メタマスク(MetaMask)をはじめとするEVM互換ウォレットへの切り替えが必要になるという。

すでにNFTをプラットフォーム外にエクスポートしている場合は、今年5月20日までに再インポートを行う必要があるとのこと。またプラットフォーム内に保有しているUSDC残高については、移行後は使用できなくなり、引き出しのみ可能となるという。

そして移行の際には、約12時間にわたりプラットフォームが一時的に利用不可となるダウンタイムが発生する予定とのこと。また現在出品中のNFTは、ユーザーによって移行前に出品が解除されない限り、「FIFAブロックチェーン」上でも自動的に出品された状態とのことだ。

なおブロックチェーンゲームを手がけるミシカルゲームズ(Mythical Games)は4月24日、FIFA公認のモバイル向けブロックチェーンゲーム「FIFAライバルズ(FIFA Rivals)」を、6月に開催される「FIFAクラブワールドカップ(FIFA Club World Cup)」に合わせて、iOSおよびAndroid向けに正式リリースする予定であると発表している。

同ゲームは、プレイヤーが独自のクラブチームを設立し、育成した選手の他、現役選手や往年の名選手を起用してチームを編成し、他ユーザーと対戦をするものとなる。

選手のデータはNFTとして発行される。採用ブロックチェーンはミシカルゲームズ運営のミソス(Mythos)チェーンとなるようだ。

参考:FIFA Collect
画像:iStock/artacet・master1305

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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