Visa、ラテンアメリカでステーブルコイン連動カード提供へ、ストライプ傘下ブリッジと提携で

Visaがラテンアメリカでステーブルコイン連動カード提供へ

米決済大手ビザ(Visa)が、ステーブルコイン基盤を提供するスタートアップのブリッジ(Bridge)と提携したことを4月30日に発表した。両社はラテンアメリカの複数国の利用者にステーブルコイン連動型ビザカードを提供する計画だ。このカードにより、利用者は暗号資産(仮想通貨)で日常の買い物ができるようになると両社は述べている。

この動きは、米連邦議会が史上初めてステーブルコイン規制法案を可決する見込みとなる中で浮上したもの。専門家はこれによりより多くの金融機関が自社でステーブルコインを利用・発行できる道が開かれると指摘している。

ステーブルコインは一定の価値(通常は1ドル=1トークン)を維持するよう設計された暗号資産であり、トレーダーがトークン間で資金を移動する際によく用いられる。支持者は即時決済への応用を期待しているが、販売店が暗号資産での支払いを受け付けないため、日常的な購入に用いるのは依然として難しい状況である。

今年ストライプ(Stripe)に買収されたブリッジは、リンクされたビザカードによる決済のバックエンド処理を担い、利用者のステーブルコイン残高から資金を差し引いたうえで販売店には現地通貨で支払う仕組みを提供する。

ビザとの提携により、ブリッジ上でプロダクトを開発する事業者は、自社サービスにステーブルコイン連動型ビザカードを追加できるようになる。

利用者はステーブルコイン連動型カードをビザを受け付ける販売店であればどこでも使用できる。新規カードプログラムはアルゼンチン、コロンビア、エクアドル、メキシコ、ペルー、チリで発行可能であり、両社は同製品を今後数か月以内に欧州、アフリカ、アジアでも提供すると述べている。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Visa, Bridge partner to launch stablecoin-linked cards
(Reporting by Hannah Lang in New York. Editing by Mark Potter)
参考:Visa
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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