ブラックロック、ビットコイン現物ETF「IBIT」をモデルポートフォリオに追加=報道

BlackRockがモデルポートフォリオの1~2%をIBITに配分

米資産運用大手ブラックロック(BlackRock)が提供する「モデルポートフォリオ」の一部に、現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)」が組み入れられた。「ブルームバーグ(Bloomberg)」が3月1日に報じている。

「モデルポートフォリオ」は、投資家や資産運用の専門家の判断材料として、資産運用会社が特定の投資戦略やリスク管理の指針を提供するために作成する、理想的な資産配分のサンプルやテンプレート。

ブルームバーグによるとブラックロックは、オルタナティブ投資を対象とする「ターゲット・アロケーション・ポートフォリオ(target allocation portfolios)」において、「IBIT」へのアロケーションを1%〜2%追加した。この数字は「IBIT」への新たな資金流入として、およそ15億~30億ドル(約2,230億~4,460億円)が見込まれることになる。 なおブラックロックがモデルポートフォリオにビットコインを導入したのは今回が初とのこと。ちなみに、この「ターゲット・アロケーション・ポートフォリオ」は、ブラックロックにおける約1,500億ドル(約22.3兆円)規模のモデルポートフォリオ・ユニバースの一部である。

「IBIT」は2024年1月にローンチして以降、昨年だけで370億ドル(約5.5兆円)以上の資金流入を集めているという。そして同ETFの現在の運用資産額は480億ドル(約7.1兆円)とのこと。

なお今回のブラックロックによるモデルポートフォリオへの「IBIT」組み込みは、暗号資産(仮想通貨)市場が下落傾向にある中で行われた。先月2月のビットコイン価格11万ドル(約1,640万円)から現在は8万3,000ドル(約1,235万円)へと下落しており、「IBIT」も過去1週間で9億ドル(約1,340億円)の資金流出を記録したという。

なおブラックロックは、現状の暗号資産市場状況も踏まえた上で、ビットコインを長期的な投資対象として評価し、ポートフォリオの分散効果を高める資産として活用できるとの見解を示している。

ちなみにブラックロックは、ビットコインに連動するETP(上場投資商品:ETF含む)を欧州で立ち上げる予定だという。この件についてはメデイア「ロイター(Reuters)」が関係筋の情報として2月6日に報じていた。その際、ETPの立ち上げは数週間以内とされていたが、現時点ではまだ実施されていないようだ。

※2025.3.5 11:30 本文に一部誤りがありましたので、修正しました。

参考:ブルームバーグターゲット・アロケーション・ポートフォリオ
画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

Mantle NetworkがEigenDAを統合、モジュラーブロックチェーンのスケーリングにおけるデータ可用性を強化

レイヤー2ブロックチェーン「マントルネットワーク(Mantle Network)」が、イーサリアム(Ethereum)ベースのリステーキングプロトコル「アイゲンレイヤー(EigenLayer)」をもとに構築されたDA(データ可用性)レイヤー「アイゲンDA(EigenDA)」を完全統合し、メインネットで稼働開始した。マントル(Mantle)が3月19日に発表した

【3/19話題】ストラテジーが優先株式500万株を公募、マイクロソフトがウォレット標的のマルウェア警告など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored