ファントムがトークン・NFTデータ提供「SimpleHash」買収、トークンデータ強化へ

PhantomがSimpleHash買収

暗号資産(仮想通貨)ウォレット「ファントム(Phantom)」が、トークンおよびNFTデータを提供する「シンプルハッシュ(SimpleHash)」を買収したと2月26日発表した。買収額は非公開だ。

「シンプルハッシュ」は、1秒あたり数千のリクエストを処理するインフラストラクチャを備えたデータプラットフォーム。同プラットフォームは80以上のブロックチェーンに対応し、トークンやNFTの市場価格、メタデータへの即時アクセスを提供するマルチチェーントークンAPIを提供している。

今回の買収により、「シンプルハッシュ」チームは「ファントム」の開発運営に加わるとのこと。これにより「ファントム」における機能面の強化が図られ、同ウォレットのユーザーは、より正確なトークンデータを取得可能になるという。

「ファントム」で強化される具体的な機能として、DEX(分散型取引所)の価格や過去の売買データ、リスト情報、入札情報の即時更新、NFTのメタデータをリアルタイム更新、詐欺トークンを排除するスパム対策、トラフィックのピーク時でもスケーラブルな環境と優れたユーザー体験を提供する機能が挙げられている。

なお今回の買収に伴い、「シンプルハッシュ」が提供する既存サービスは3月27日をもって終了するとのことだ。

ファントムによる今回の買収は過去8ヶ月間で3件目となる。2024年5月には、NFT向けのウォレットおよびプラットフォームを提供するビットスキー(Bitski)、11月にはゲーム開発スタジオのブロウフィッシュ(Blowfish)を買収している。

また「ファントム」は今年1月に、1億5,000万ドル(約224億円)のシリーズC資金調達ラウンドを完了したと発表している。このラウンドは、セコイアキャピタル(Sequoia capital)とパラダイム(Paradigm)が共同主導し、アンドリーセンホロウィッツクリプト(a16z crypto)やバリアント(variant)などの投資家が参加したとのこと。これにより「ファントム」の評価額は30億ドル(約4,482億円)に達したとのことだ。

参考:ファントムシンプルハッシュ
画像:iStock/mouu007

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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