JBA、「暗号資産に関する税制改正要望」を日本政府に提出

JBAが「暗号資産に関する税制改正要望」を提出

一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA)が、「暗号資産に関する税制改正要望」を日本政府に提出したことを7月27日発表した。

なおこの要望書は、法人がweb3事業を日本で営む最大の障壁であり、かつ国民が積極的に暗号資産を保有・利用することの阻害要因になっている暗号資産の税制に関する見直しを要望するものとなっている。

今回JBAが要望したのは、「第三者発行による暗号資産を保有する法人への期末含み益課税の撤廃」、「申告分離課税・損失の繰越控除の導入」、「暗号資産同士の交換時における課税の撤廃」の3つである。

なおJBAは要望書にて「新たな産業としてのweb3に適した環境整備を行い、国際的な産業競争力を獲得することは、日本経済の中長期的な成長に大きく貢献するはずである」と主張。そのためには今回の要望書にて提言されている「税制上の改正」に着手することが非常に重要であると述べている。

「第三者発行による暗号資産を保有する法人への期末含み益課税の撤廃」

一つ目の「第三者発行による暗号資産を保有する法人への期末含み益課税の撤廃」は、第三者発行による暗号資産を取得した法人が保有する短期売買目的以外の暗号資産に対する課税方式を、期末の時価評価による課税から帳簿価額による課税とする要望だ。PoS(プルーフオブステーク)ノード運用やアバランチ(Avalanche)のサブネット運営などの事業目的において、自己発行以外の第三者発行による暗号資産の保有が不可欠である。

JBAは、この改正により現在web3事業への大きな参入障壁となっている問題を解決し、web3人材の国外流出を食い止め日本国内でweb3事業の活性化を促すと説明している。

なお昨年度の2022年12月23日には、令和5年度税制改正において「暗号資産発行体における期末時価評価課税の撤廃」が閣議決定された。そして今年6月に、法人が事業年度末において保有する暗号資産(仮想通貨)のうち、自社発行分については時価評価の対象から正式に除外された。

「申告分離課税・損失の繰越控除の導入」

二つ目の要望「申告分離課税・損失の繰越控除の導入」は、個人の暗号資産取引にかかる利益に対する課税方法を、雑所得の総合課税から申告分離課税に変更し、税率を一律約20%とすること。そして損失を出した年の翌年以降3年間、その損失を繰り越して、翌年以降の暗号資産に係る所得金額から控除できるようにすることがあげられている。

なおこれらは、暗号資産デリバティブ取引についても同様の扱いとすることと要望されている。また頻繁に海外・国内の業者間で暗号資産の移管が行われる暗号資産交換業者にとっては、顧客の暗号資産の取得価格を手に入れることは困難であることから、源泉分離課税ではなく申告分離課税が要望されている。

「暗号資産同士の交換時における課税の撤廃」

そして三つ目の要望が「暗号資産同士の交換時における課税の撤廃」だ。現状日本において個人が暗号資産同士を交換した場合には、その交換の都度、発生した利益について所得税が課税される。

これについてJBAは、「ボーダーレスであるweb3時代の決済においては、暗号資産同士の交換が経済圏の主流となる可能性が高く、発生するトランザクションや交換する暗号資産の種類が多岐に渡ること等から、納税計算が非常に煩雑になり、暗号資産が本来もつ利便性を著しく阻害している」と指摘している。

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参考:JBA
デザイン:一本寿和
images:iStocks/AndreyPopov・sumkinna

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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