コスモス(ATOM)のインターチェーン財団、2023年開発資金4000万ドル支出へ。日本からデータチェーン支援対象に

インターチェーン財団が4000万ドルを支出へ

コスモス(Cosmos)のインフラストラクチャの開発・運営を支援するインターチェーン財団(ICF:Interchain Foundation)が、2023年の開発資金として約4000万ドルを費やす予定であることを2月21日に発表した。

インターチェーン財団は、これまで「コメットBFT(CometBFT)」、「コスモスハブ(CosmosHub)」、「コスモスSDK(CosmosSDK)」といったコスモスの基盤となるコアインフラストラクチャの開発を進めるエンジニアチームに対し、資金提供を行ってきた。

なお「コメットBFT」はコスモスで利用されているコンセンサスエンジンであり、「コスモスハブ(CosmosHub)」はコスモスネットワークの中心となっているブロックチェーン。またコスモスSDK(CosmosSDK)は独自のブロックチェーン作成を容易にしてくれるフレームワークだ。

またインターチェーン財団は、コスモスエコシステムでスマートコントラクトを実行するための、イーサリアム(Ethereum)と互換性のあるコントラクト実行環境を実装する「CosmWasm」と「Ethermint」の開発の支援も行っている。

今回インターチェーン財団が資金を投じるプロジェクトとして、上記各分野などにおいて複数選定がされている状況だ。ただし最終決定をする前段階であるとのことで、最終的なリストについては近日中に公開するとのこと。

ちなみに日本からはDatachain(データチェーン)が、インターオペラビリティ(相互運用性)の分野にて現在リストされている。データチェーンは、企業と共同で異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティに関する取り組みを行うSpeee(スピー)の子会社だ。

なおインターチェーン財団が以前行っていた少額助成金プログラムは、コスモスエコシステムが実装を目指すブロックチェーン間通信技術の開発を優先するために停止されたままである。いずれ再開するとしているが、当面は停止すると公式のミディアムで語られている。

ちなみに最近のコスモスに関する動きとして、コスモスハブが2月17日にメジャーアップグレード「Rho」を実行している。

また2023年の第1四半期中には、「コスモスハブ」に接続するチェーンが「コスモスハブ」のバリデーターを利用して自身を保護できるようにする「インターチェーンセキュリティ(Interchain Security)」という機能を実装する「レプリケーティッドセキュリティ(Replicated Security)」のアップグレード予定が発表されている。

関連ニュース

参考:インターチェーン財団
デザイン:一本寿和

images:iStocks/blackdovfx・ChrisGorgio

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【10/11話題】メタプラネットが今月3度目のビットコイン購入、ユニスワップがイーサL2「Unichain」ローンチへなど(音声ニュース)

メタプラネットが今月3度目のビットコイン購入、10億円相当追加で合計保有数748.502BTCに、ユニスワップがイーサL2「Unichain」ローンチへ、OPスタック採用、米SEC、カンバーランドDRWを無登録で暗号資産取引を行ったとして提訴、ユービーアイソフト、初のweb3ゲーム今月リリースへ。オアシス(OAS)のL2採用で、タイ、投資信託やプライベートファンドによる暗号資産関連商品への投資規制緩和へ、米決済ストライプが「Pay with Crypto」提供開始、、USDCとUSDPで支払い可能に、バビロン、ステーキング上限撤廃で約14億ドル相当のビットコイン集める

米決済ストライプが「Pay with Crypto」提供開始、USDCとUSDPで支払い可能に

決済インフラ提供の米ストライプ(Stripe)が、米ドルステーブルコイン「USDC」を決済通貨として利用できる暗号資産(仮想通貨)決済機能「ペイウィズクリプト(Pay with Crypto)」を提供開始した。「USDC」を発行する米サークル(Circle Internet Financial)の共同創業者兼CEOジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏が公式Xにて10月10日発表した