コンセンシスとスタークウェア提携、メタマスク等に「ZK-Rollups」提供へ

メタマスク等に「ZK-Rollups」提供へ

コンセンシス(ConsenSys)が、イーサリアムのスケーリングソリューションを開発・提供するスタークウェア(StarkWare)との提携を6月29日に発表した。

そしてコンセンサスが提供する暗号資産(仮想通貨)ウォレットのメタマスクや、開発者向けブロックチェーンインフラツールの「インフラ(Infura)」に、スタークウェアのZK-rollupを活用するスケーリングソリューション「スタークネット(StarkNet)」を統合していく方針を示した。

スタークネットは、イーサリアム上でレイヤー2ネットワークとして動作し、イーサリアムのコンポーザビリティとセキュリティを損なうことなく、分散型アプリ(Dapps)が必要とするコンピューティング計算量のスケーラビリティを実現することができるソリューションとのこと。発表によれば、メタマスクとインフラの一部では既にスタークネットが統合されているという。

メタマスクは、開発者がネットワーク上で構築するためのメタマスク・スナップス(Metamask Snaps)でスタークネットを統合しており、インフラは開発者がスタークネット上でインフラネットワークを利用できるプライベートベータで導入されている。

なおメタマスク・スナップスは、メタマスクの機能を拡張し、スタークネットのようなEVM互換ではないネットワークへの接続など、分散型アプリの新しい機能を実現するための手段を開発者に提供するものだ。

StarkWareの共同創設者兼社長イーライ・ベン=サッソン(Eli Ben-Sasson)氏は、次のようにコメントしている。

『「インフラ」は世界をリードするブロックチェーン開発ツールの1つです。私は「スタークネット」が状態遷移や照会および分析するためのツールセットを「インフラ」へ提供することが戦略的に重要であると考えています。これはスタークネットにとって非常に重要な前進なのです』

なおスタークウェアは、今年5月にシリーズDラウンドで約127億円(1億ドル)の資金調達を完了しており、企業評価額は約1兆円となっている。


参考:コンセンシス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Jian-Fan・Lidiia-Moor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した