元a16zキャサリンハーン、「HaunVentures」立ち上げと約1,816億円調達

キャサリン・ハーン氏が「HaunVentures」で約1,816億円調達

大手ベンチャーキャピタル(VC)のアンドリーセンホロウィッツ(a16z)元ゼネラルパートナーであるキャサリン・ハーン(Kathryn Haun)氏が、新たにVC「HaunVentures」を立ち上げ、15億ドル(約1,814億円)の資金を調達したことが3月23日分かった。

同企業はWeb3に関連するスタートアップへの投資を焦点にしており、初期段階の企業を対象としたファンドには5億ドル、成長加速を目指す企業を対象としたファンドには10億ドルが割り当てられるとのことだ。

ハーン氏は2018年にa16zの初の女性ゼネラルパートナーに就任し、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン領域の投資に関わってきた人物だ。米ナスダック上場の暗号資産取引所コインベース(Coinbase)と大手NFTマーケットプレイスであるオープンシー(Opensea)のボードメンバーを務めるほか、a16zが昨年6月に立ち上げた22億ドル(約2,400億円)規模のWeb3ファンド「Crypto Fund III」で共同運営者も務めている。

昨年12月には、Web3関連企業を立ち上げるとしてa16zを退職。その後先日16日には、メタ(Meta)のディエム(Diem)チームのメンバーであったモー・シャイフ(Mo Shaikh)氏とエイブリー・チン(Avery Ching)氏が創業したレイヤー1ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」を開発するアプトスラボ(Aptoslabs)が実施した2億ドル(約230億円)の資金調達にも個人として出資参加している。

CNBCの報道によると、「HaunVentures」は9名のチームメンバーで構成されており、エアビーアンドビー(Airbnb)元幹部でクリントン政権時の高官クリス・レヘイン(Chris Lehane)氏、バイデン米大統領の元スタッフのトミカ・ティルマン(Tomicah Tillemann)氏、ツイッター(Twitter)・グーグル(Google)・フェイスブック(Facebook)・コインベース(Coinbase)でコミュニケーションチームを率いたレイチェル・ホロウィッツ(Rachael Horwitz)氏、ハーン氏と共にa16zを退職したメンバーがいるとのこと。

またハーン氏の今回の「HaunVentures」による資金調達は、女性VCが創設したデビューファンドにおいて最大のもとになるとCNBCが報じている。

関連ニュース

「Aptos」がa16zらから約230億円調達、創業者はDiemチームメンバーら

a16z、約2,400億円規模の「Crypto Fund III」組成

イーサリアムL2開発Optimism、Paradigmやa16zから約178億円調達

a16z、イーサリアムのステーキングサービス提供「Lido」へ約80億円出資

参考:Haun Ventures
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Bulgnn・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

パクソス、「Arbitrum One」でステーブルコイン発行へ。イーサL2は初

ステーブルコイン発行会社パクソス(Paxos)が、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「アービトラムワン(Arbitrum One)」上で、ステーブルコインを発行予定であることを9月10日発表した。パクソスによる「アービトラムワン」対応は初のレイヤー2チェーン展開となる

【9/13話題】DCJPYのディーカレットが63.49億円調達、Swiftがトークン化された証券取引のテスト計画など(音声ニュース)

デジタル通貨「DCJPY」のディーカレット、13社から63.49億円調達。新株主に8社、Swift、トークン化された証券取引のテスト計画を発表、国内ライトニングネットワーク企業Nayuta、事業終了へ、eToroが米SECと和解。ほぼ全ての暗号資産取引を停止へ、コインベース、ラップドビットコイン「cbBTC」をBaseとEthereum上に展開、ロシア、来年7月までに「CBDC」普及目指す計画。中銀が発表、BitGoが「WBTC」をアバランチとBNBチェーンで展開、レイヤーゼロのOFT標準採用で、データ分析会社Nansenがステーキングサービス「Stakewithus」買収、20種類以上の暗号資産に対応、インドネシアの取引所「Indodax」、ハッキング被害で約31億円相当流出

Sponsored

コインベース、ラップドビットコイン「cbBTC」をBaseとEthereum上に展開

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、ラップドビットコイン「cbBTC(Coinbase Wrapped BTC)」を、ベース(Base)とイーサリアム(Ethereum)上で展開したことを9月12日発表した。なおベースは、コインベースが開発・運営するイーサリアムのレイヤー2ネットワークだ