「Aptos」がa16zらから約230億円調達、創業者はDiemチームメンバーら

「Aptos」がa16zらから約230億円調達、創業者はDiemチームメンバーら

アプトスラボ(Aptoslabs)が、約230億円(2億ドル)を調達したことが3月16日に分かった。同社はメタ(Meta)のディエム(Diem)チームのメンバーであったモー・シャイフ(Mo Shaikh)氏とエイブリー・チン(Avery Ching)氏が創業したレイヤー1ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」を開発する企業だ。

今回の資金調達はa16z cryptoが主導し、Multicoin Capital、Katie Haun、3 Arrows Capital、ParaFi Capital、IRONGREY、Hashed、Variant、Tiger Global,、BlockTower、FTX Ventures、Paxos、Coinbase Venturesらが参加した。

Multicoin Capitalは、アプトスへの出資について「ここで重要なのはメタやディエムは、アプトスに出資していないことです。デービット・マーカス氏やマーク・ザッカーバーグ氏、そして現在のメタのリーダーも含めて、メタの誰もこのプロジェクトに投資していません。その割り切りは重要です」とブログで説明している。

また資金調達の発表に加え、「Aptos」のテストネットワーク「Devnet」をオープンソースの形でローンチした。Aptosの開発言語はメタのディエムが開発した「Move」が採用されている。

そしてリリースによれば、今年のQ2にはユーザー向けのテストネットをローンチし、Q3にはメインネットのローンチを予定しているとのこと。

すでに「Aptos」上では、次世代ソーシャルメディアプラットフォーム、NFTサービス、Web3ゲーム、メディアやエンターテイメントビジネス、決済基盤、DeFi(分散型金融)と統合されたフィンテックプロダクトなどの構築が進められているという。

またデジタル資産カストディのアンカレッジ(Anchorage)や、暗号資産(仮想通貨)取引所などを運営するバイナンス(Binance)やコインベース(Coinbase)が「Aptos」のコミュニティに参加し、開発に携わっているようだ。

ちなみにレイヤー1ブロックチェーン開発企業の最近の調達事例としては、3月7日にスタンフォード大学の応用暗号研究グループの研究者チームらが開発する「エスプレッソ(Espresso)」が、約37億円の資金調達をしたことを発表していた。

参考:Aptos
images:iStocks/CYCLONEPROJECT・BadBrother
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した