【取材】「ブロックチェーンは商社と相性の良い技術」三菱商事デジタル戦略部

「ブロックチェーンは商社と相性の良い技術」三菱商事デジタル戦略部

三菱商事株式会社と日本電信電話株式会社(NTT)が、デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを提供する共同出資会社「株式会社インダストリー・ワン(Industry One)を2021年度に設立することを3月23日発表した。

また三菱商事及びNTTは、インダストリー・ワンと共に、ブロックチェーン等の先端技術を活⽤した企業間のスマートコントラクトについても、2021年度より実証実験を開始する予定ともなっている。

なおインダストリー・ワンの資本金は9億円で、出資比率は三菱商事51%、NTT49%となっている。

また三菱商事はブロックチェーン活用の貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz(トレードワルツ)」へ2020年10月に出資を行っている。そしてトレードワルツは2021年4月15日に本番商流にてサービス提供を開始した。

あたらしい経済編集部は三菱商事デジタル戦略部へ取材。三菱商事がブロックチェーン技術をどのように捉えているかについてコメントをもらった。

三菱商事デジタル戦略部へ取材

-三菱商事の商流において、ブロックチェーン技術はどのような役割を果たすと考えられていますか?現在の商流の課題と比較してお答えいただけますと幸いです。

ブロックチェーンは商社と非常に相性の良い技術です。

商社が関わっている様々な業界のバリューチェーンにはそれぞれに固有の複雑な商取引、商習慣が介在しており、これらの履行にかかっている膨大なコストをブロックチェーンによって自動化、効率化し、業界全体にイノベーションを起こすことができるからです。

三菱商事は、ブロックチェーンを使った貿易業務の完全電子化に取り組んでいます(トレードワルツ社)。

日本の貿易実務は未だにアナログな「紙文化」で150年間変わっていません。ブロックチェーン技術の活用で、電子化の課題となっていた信用担保のセキュリティ対策が可能になり、荷主、船会社、物流会社、税関など複数のプレーヤーとの複雑なやり取りの抜本的な改革が期待できます。

また、2021年3月、スマートコントラクトの共同開発を視野に入れ、デジタル通貨プラットフォーム事業を行うディーカレット社に出資しました。食品流通、ヘルスケア、電力取引等々、モノが流れるあらゆる分野に適用可能と考えています。

スマートコントラクトの導入により、リベートの計算や違算処理コストの大幅な削減、与信、ダイナミックプライシング等の機能向上が展望できます。伝統的なビジネスプロセスを刷新することで、商社として磨くべき機能や求められる人材が変わっていくきっかけになる筈です。

images:iSocks/tampatra
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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