米サークル「USDC」、モナドにネイティブ対応開始

ネイティブUSDCがモナドに対応開始

米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドル建てステーブルコイン「USDC」のネイティブ型トークンが、EVM互換のレイヤー1ブロックチェーン「モナド(Monad)」に対応を開始した。サークルが11月24日に発表した。

モナドは、イーサリアム仮想マシン(EVM)と完全互換性を持つレイヤー1ブロックチェーン。独自のコンセンサスアルゴリズム「モナドビーエフティー(MonadBFT)」による約10,000件/秒以上の高TPS、800ms(2 slots)の高速ファイナリティ、低手数料などを特徴としている。並列実行やコンセンサス最適化などの設計によりスケーラビリティ向上を図っている。同チェーンは今回の発表と同日にメインネットローンチしており、今回の対応はそれに合わせたものとなる。

ネイティブ型のUSDCは、サークルが公式に発行するUSDCであり、常に米ドルと1対1で償還が可能だ。そのため価格がドルと乖離してしまうディペグが起こる可能性が低いという特徴がある。

またネイティブ型「USDC」のブロックチェーン間転送を可能にする「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」のアップデート版「CCTP V2」についてもモナドに対応開始した。

CCTPは、USDCを転送元のチェーンで消滅(バーン)させ、転送先のチェーンで発行(ミント)する「バーンアンドミント(Burn and mint)」を採用することで、より安全に他のブロックチェーンにUSDCを移動できる機能である。転送元でトークンをバーンさせることで転送先のトークンがネイティブになるため、トークンの総発行枚数が増加する問題を軽減している。

現在ネイティブ版USDCはモナドを含め、アルゴランド(Algorand)、アプトス(Aptos)、アービトラムワン(Arbitrum One)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、セロ(Celo)、コーデックス(Codex)、イーサリアム(Ethereum)、ヘデラ(Hedera)、ハイパーEVM(Hyperliquid)、インク(Ink)、リネア(Linea)、ニア(NEAR)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、OPメインネット(OP Mainnet)、プルーム(Plume)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セイ(Sei)、ソラナ(Solana)、ソニック(Sonic)、ステラ(Stellar)、スイ(Sui)、ユニチェーン(Unichain)、ワールドチェーン(World Chain)、XDCネットワーク(XDC Network)、エックスアールピー・レジャー(XRP Ledger)、ズィーケーシンク・エラ(zkSync Era)の合計29チェーンで発行されている。スタークネット(Starknet)への対応予定も発表されている。

またCCTP V2はモナドの他、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、BNBスマートチェーン(BNB Smart Chain)※USYCのみ(USDCは非対応)、コーデックス(Codex)、イーサリアム(Ethereum)、ハイパーEVM(HyperEVM)、インク(Ink)、リネア(Linea)、OPメインネット(OP Mainnet)、プルーム(Plume)、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セイ(Sei)、ソラナ(Solana)、ソニック(Sonic)、ユニチェーン(Unichain)、ワールドチェーン(World Chain)、XDCネットワーク(XDC)の19チェーンに対応している。加えて、アークテストネット(Arc Testnet)およびスタークネットテストネット(Starknet Testnet)でも提供されている。また上記以外でV1のみに対応するのは、アプトス(Aptos)、ノーブル(Noble)、スイ(Sui)となっている。

参考:USDCCCTP
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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