コンセンシス傘下Infura、分散型RPCネットワーク「DIN AVS」をアイゲンレイヤー上でローンチ

DIN、EigenLayerのAVSとして稼働開始

Web3ウォレット「メタマスク(MetaMask)」の開発企業コンセンシス(Consensys)傘下でインフラサービス「インフラ(Infura)」を開発するチームが、同社の分散型RPCネットワーク「ディンAVS(DIN AVS)」をアイゲンレイヤー(EigenLayer)上でメインネット稼働すると11月17日に発表した。

同プロダクトはRPCとAPIの分散型マーケットプレイスとして提供され、アイゲンレイヤーのAVS(自律検証サービス)として運用される初の大規模事例となる。

なおAVSは、「リキッドステーキングトークン(LST)」を用いたセキュリティサービスであり、ユーザーはリキッドステーキングサービスを利用することで得られるトークンであるLSTをAVSにステーキングすることでセキュリティサービスに参加可能になる。

ディンAVSはブロックチェーンとアプリケーションを繋ぐ通信手段である「RPC」を分散型で提供するネットワークだ。現在のWeb3ではRPCの約70〜80%が特定の中央集権的サービスに依存しており、障害発生時にウォレットや分散型アプリケーション(DApps)へ影響が波及するリスクがこれまで度々指摘されていた。

ディンAVSはこの問題に対し、RPCノードの供給を分散化し、さらにリステーキングされたイーサリアム(ETH)やステークドETH(stETH)を担保にRPC運用を経済的に保護する仕組みを導入する。ノード事業者は稼働率や応答精度に応じて報酬を得る一方、停止や誤応答時には担保の没収が適用されるペナルティも存在するため品質の良い運用を継続する動機が生まれる仕組みだ。

ディンAVSはすでにメタマスク、コンセンシスの独自L2「リネア(Linea)」、インフラと統合されており、イーサリアム(Ethereum)L1や複数のL2、その他のL1を含む30以上のネットワークで、月間130億件超のリクエストを処理しているという。

ノードプロバイダは、エバーステイク(EverStake)、リクイファイ(Liquify)、ノードフリート(NodeFleet)などがすでに運用を開始しているという。今回のメインネット稼働により、一般のリステーカーやオペレーターの参加も受け付けるとのこと。

ディンAVSは2024年2月から本番環境で稼働しており、メタマスクのRPCエンドポイントやリベット(Rivet)などで利用されてきた。今回のローンチにより、アイゲンレイヤーを基盤とした分散型RPCネットワークとしての本格運用が開始されるとのこと。

参考:DIN 
画像:PIXTA

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